ダレル・グリフィス

ダレル・グリフィスについて

ダレル・スティーヴン・グリフィス（Darrell Steven Griffith）は、1958年6月16日にアメリカ合衆国ケンタッキー州ルイビルで生まれた元プロバスケットボール選手です。彼は193cmの身長と86kgの体重を持ち、主にシューティングガードとして活躍しました。NBAではユタ・ジャズの選手として知られ、彼の背番号35は永久欠番とされています。また、彼はその見事なダンクシュートから「Dr.ダンケンシュタイン」というニックネームでも親しまれています。

学生時代

グリフィスはルイビル男子高校でバスケットボールを始め、そこでの活躍が評価され、全米の多くの大学からスカウトを受けました。その中で彼は地元のルイビル大学を選択しました。1980年のNCAA男子バスケットボールトーナメントで彼は大学を初のチャンピオンに導くことに成功しました。UCLAとの決勝戦では23得点を記録し、59-54という接戦を制する際の鍵を握りました。シニアシーズンには825得点を挙げ、これは大学の新記録となり、AP通信のオールアメリカン・ファーストチームに選出されるとともに、名誉あるジョン・ウッデン賞も受賞しました。彼はルイビル大学で通算2333得点を記録し、背番号35は1980年の活躍を称えられ、永久欠番となりました。

NBAキャリア

グリフィスは1980年のNBAドラフトでユタ・ジャズから全体2位で指名されました。当時ジャズは、新たにソルトレイクシティに本拠を移しており、伝説的なシューティングガードであるピート・マラビッチの後継者を求めていました。彼はその期待に応えるべく、ルーキーシーズンにおいて平均20.6得点を記録し、見事にルーキー・オブ・ザ・イヤーに選出されました。

1981-82シーズンにはスモールフォワードのエイドリアン・ダントリーと共にリーグ屈指の強力なスコアリングデュオを形成しました。センターのマーク・イートンやポイントガードのリッキー・グリーンと共にチームとしての実力も高まり、1983–84シーズンにはミッドウェスト・ディビジョンのタイトルを獲得し、初めてプレーオフに進出しました。グリフィスはオフェンスを進化させ、アクロバティックなプレーに加えてロングレンジショットが得意となり、36.1%のスリーポイント成功率でリーグをリードし、91本の3ポイントシュートを成功させるという新記録も打ち立てました。彼の新たなプレースタイルはユタ・ジャズの実況アナウンサーから「ザ・ゴールデン・グリフ」という愛称で呼ばれるようになります。

続く1984–85シーズンは、グリフィスにとってキャリアの最盛期となり、平均22.6得点と92本の3ポイントシュートを記録しました。特にこのシーズンで彼はジョーイ・ハセットの持つ歴代3ポイント成功数を上回る結果となりました。彼は1984年と1985年の二年連続でNBAスラムダンクコンテストにも出場し、その存在感をアピールしました。

しかし、1980年代中盤になるとカール・マローンとジョン・ストックトンの強力なコンビが登場し、グリフィスのチーム内での位置づけは変わっていきました。故障に悩まされ、1985-86シーズンは足の疲労骨折で全休を命じられ、復帰後にはファーストスタートのポジションを失ってしまいました。1988年には膝の手術を受け、シーズンの残りを欠場しなければならない状況に直面しました。

1988-89シーズンにはスタートスポットを取り戻しましたが、その後のシーズンでは再び出場時間が減少し続け、1991年に引退するまでその状態が続きました。彼はユタ・ジャズ一筋で10年間を過ごし、通算で12391得点を記録することができ、この功績を称えてユタ・ジャズは1993年に彼の背番号35を永久欠番としました。

引退後とその後の活動

引退後、グリフィスは2012年にルイビル大学の学長特別アシスタントに就任し、過去の経験を生かして若い選手たちへの指導にも取り組んでいます。彼の遺産は今なお、多くのバスケットボールファンの心に刻まれています。

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