ダンディズム!

ロマンチック・レビュー『ダンディズム!』

宝塚歌劇団花組によって上演された『ダンディズム!』は、1995年6月30日から8月7日まで宝塚大劇場で、11月3日から11月27日まで東京宝塚劇場で行われた華やかなレビュー作品です。作・演出を手掛けたのは岡田敬二で、全編にわたって男性の持つ魅力を追求した内容が特徴とされています。また、この作品はロマンチック・レビューの第9弾となり、真矢みきと純名里沙の花組トップスター披露の舞台としても注目されました。

構成と演出

『ダンディズム!』は税込24場から構成され、音楽は吉崎憲治や高橋城、甲斐正人らが担当しました。振付には羽山紀代美や喜多弘、尚すみれ、山田卓などが参加し、それぞれの章ごとに異なる演出が施されています。特にオープニングでは、鮮やかな色のスーツをまとったダンディースタイルの男性たちが華やかに舞い、多様なシーンで観客を魅了します。

各章の概要

1. オープニング: 大階段を背に、色とりどりのスーツを着た男女がダンスを披露します。真矢みきがMr.ダンディーとして登場し、華やかな演出が特徴的です。

2. ダンディズムとは: イギリスの紳士やヤング・ジェントルマンたちがダンディズムの概念を歌いあげ、男の魅力を象徴的に表現します。特にエスカイヤマンのパフォーマンスが印象に残ります。

3. 憧れの人: ジュディ・ガーランド風の少女が、Mr.ダンディーのさまざまな姿に恋焦がれる様子を描写。この場面では変身劇が繰り広げられ、観客を夢の世界へ誘います。

4. 男のエレガンス: 男性たちがダンスを交えつつ、エレガントなタキシード姿で歌い上げ、観客の目を引きます。

5. ハードボイルド: ダンディな男性たちが強烈なライトのもとで妖しげなタンゴを踊る演出が印象的で、ハードボイルドの男たちの魅力が存分に発揮されます。

6. フォーエバー <秘められし恋>: マドンナの美声に引き込まれるアルルカンが、彼女への愛を歌う感動的なシーンです。

7. ザ･ロケット: 多彩なロケットダンサーたちによる演技が展開され、バラエティに富んだダンスパフォーマンスが楽しめます。

8. フィナーレ: 舞台のクライマックスでは、一堂に会したキャストが集結し、観客を楽しませるフィナーレを飾ります。真矢みきが歌う「初めての日のように」が、観客に強烈な印象を与えます。

全国ツアー

続いて、1996年に全国ツアーが実施され、市川市文化会館や川口総合文化センター、静岡市民文化会館など、全国各地の文化施設で公演が行われました。

スタッフ

本作品の制作には、演出を担当した岡田敬二をはじめとして、音楽指揮の小高根凡平や清川知己、振付の喜多弘や羽山紀代美など、多くの才能が関与しています。これにより、各場面は緻密に計算され、視覚的にも聴覚的にも満足度の高い舞台が作り上げられました。

関連作品

『ダンディズム!』の続編として、2006年には『ネオ・ダンディズム! - 男の美学 -』、2021年には『モアー・ダンディズム!』が上演され、好評を博しました。

このように『ダンディズム!』は、宝塚歌劇団の中でも名作とされるレビュー作品であり、男性の魅力を華やかに表現した舞台は、長年にわたり観客を楽しませてきました。

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