ダン・モリソン

ダニー・ドーリング（ダン・モリソン）のプロレスキャリア

ダン・モリソン、通称ダニー・ドーリング（Daniel Morrison、1974年2月19日生まれ）は、アメリカのプロレスラーとして広く認知されている。オハイオ州ペッパーパイクで生まれ育ち、プロレス界での実績を数多く残してきた。彼のキャリアには、多くのファンを惹きつける魅力が詰まっている。

プロレス入りと初期のキャリア

1996年、ドーリングはECW（エクストリーム・チャンピオンシップ・レスリング）のトレーニングセンターであるハウス・オブ・ハードコアに入門。著名なレスラー、タズやペリー・サターンから指導を受け、その年のうちにECWのロースターに登録。1997年にはプロレスラーデビューを果たす。

彼のデビュー当初は、正統派レスリングスタイルが主体であったが、その地味な印象から観客からは「ボーリング」と釘を刺されるようなチャントを受けていた。このような声を受けて、同年の12月にはキャラクターを変更し、女たらしで自己愛的な側面を持つナイスガイギミックを採用。

タッグチームとタイトル獲得

ドーリングは、同じハウス・オブ・ハードコア出身のロードキルとタッグチームを結成。彼らは二年間にわたりノヴァ & コンシー・チェッティとの激しい抗争を繰り広げ、2000年12月3日にPPV「マッサークル・オン・34th・ストリート」でFBI（リトル・グイドー & トニー・ママルーク）を撃破し、ECW世界タッグ王座を獲得。これにより、彼らはECW最後のタッグ王者となった。

ECW崩壊後の活動

2001年にECWが崩壊すると状況が変わり、ドーリングとロードキルはフリーランスとして新たな道を歩み始める。その後、NWAフロリダやXPWなどのインディー団体に参戦。2002年11月にはWWEの前座番組であるVelocityにも登場し、ビル・デモットと対戦したが、結果的に敗れてしまった。

TNAとその後の経歴

2003年8月、ドーリングはTNA（トータル・ノンストップ・アクション・レスリング）に参加。ここでもXディヴィジョン王座争奪戦に加わり、その後チームメイトのロードキルとのタッグマッチでかつてのライバルと対戦したが、NWA世界タッグ王座の獲得には至らなかった。

2005年にはECWリユニオンショーに参加し、名だたるレスラーと対戦。これがきっかけとなり、WWEへと転向。彼はECW初回放送の出場権を得るためのバトルロイヤルに参加したものの、ビッグ・ショーに敗れてしまった。WWEでのキャリアは主にダークマッチとハウスショーでの出場に限られ、その後、解雇となってしまった。

インディー団体での活躍

WWE解雇後は、MCWやF1など、さまざまなインディー団体で活動を続けた。2012年には、トミー・ドリーマー主宰のHoH（House Of Hardcore）に登場し、盟友のロードキルと組んでFBIと対戦。2013年にはハードコアランブルマッチにも参加し、彼のプロレスの魅力は色あせることがなかった。

得意技とスタイル

ドーリングのフィニッシャーには「Wham, Bam, Thank You Ma'am」というダブルアンダーフックDDTがある。さらに、ショルダー・ジョーブリーカーやパートナーロードキルとの合体技、ランカスター・ラリアット・オブ・ラストなど、彼の技術は多岐にわたり、どの試合においても特筆されるものだ。

彼の入場曲は、Soul Coughingの「Super Bon Bon」であり、その印象的なスタートは観客の心を掴む要素のひとつとなっていた。ダニー・ドーリングのキャリアは、数々の試合とタイトルを通じて、プロレスの世界に貢献し続けている。

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