ダヴィッド・バグラチオン・ムフラニ

ダヴィッド・バグラチオン・ムフラニのプロフィール

ダヴィッド・バグラチオン・ムフラニ（グルジア語名：დავითბაგრატიონმუხრანელი）は、1976年6月24日にスペインのマドリードで生まれた。彼はジョージアの旧王室にあたるバグラチオン家の当主であり、名目上の王位継承者としての地位を持っている。2008年1月16日に父ホルヘ・デ・バグラチオンの死去に伴い、王位を継承した。彼は一般には「王太子殿下」として知られており、王位請求者として重要な役割を果たしている。

家族の背景

バグラチオン家は、ヨーロッパの王族の中でも最も古い系譜を持つ一族である。かつてのジョージア王国は、1801年にロシア帝国に併合されたが、それでもなお王室の称号を保ち続けた。特に、ピョートル・バグラチオンという名将がナポレオン戦争中に名を馳せた。ムフラニ家はこの王室の2つ目の系統であり、彼の祖父イラクリ・バグラチオン・ムフラニはロシア革命後にイタリアに亡命した。ガーリア王国の王女と結婚し、スペイン・ブルボン家とつながったことも家族の歴史において重要な出来事である。

第二次世界大戦後、イラクリは自身がジョージア王室の長であることを宣言し、王位継承権を主張した。その後、家族内で様々な問題が発生し、特にムフラニ家と第1王統の間で王位継承権を巡る争いが起こった。

ダヴィッドの経歴

ダヴィッドは同家の二男として誕生し、兄イラクリ、姉マリア、弟ウゴがいる。彼は2003年にジョージアへ移住し、翌年には国籍を取得した。また、グルジア正教会のイリア2世総主教によって重要な役職に任命されている。ダヴィッドは、兄が王位継承権を放棄したことで、2007年にバグラチオン家の後継者となり、ラソス公爵およびその他の王子称号を与えられた。現在、彼はジョージア鷲とキリストの聖衣勲章、聖タマル勲章、王冠勲章など、いくつかの騎士団のグランドマスターとしても活動している。

2008年の南オセチア紛争では、士気を鼓舞するために前線を視察し、「オセチアを守るための代償が必要である」と述べた。さまざまなメディアでも取り上げられ、彼の言葉はジョージア国内外に影響を与えた。また、王制復帰については、現実的な状況を考慮しながらも国民の意見が反映されるべきだと強調している。

結婚と家族

ダヴィッドは2009年に王女アンナ・バグラチオン・グルジンスキとの結婚式を挙げた。この結婚は、バグラチオン家の系統間の統合を意味し、当時は大きな注目を集めた。しかし、王位継承を巡る対立から二人の関係に問題が生じ、最終的に2013年に離婚することとなった。二人の間には第一子が誕生しており、今後の王位継承に関する議論にも一石を投じている。

ダヴィッド・バグラチオン・ムフラニは、現在も王室に関わる重要な人物として、国民の関心を集めている。彼の言動や活動は、ジョージアの歴史と未来に大きな影響を及ぼすことが期待されている。

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