ダーロ航空

ダーロ航空は、アラブ首長国連邦のドバイに本拠を置く航空会社です。その歴史は、1991年のソマリア内戦によって解散したソマリ航空の設立に端を発します。かつてのソマリアのフラッグキャリアであったソマリ航空の役割を引き継ぐ形で設立されました。

設立当初はソマリアの航空会社でしたが、現在ではドバイを拠点とし、ジブチ国際空港をハブ空港としています。しかしながら、ソマリア国内各地、特にソマリランド共和国にも路線を展開しており、ソマリアにおける実質的なフラッグキャリアとしての役割を担っています。ダーロ航空のウェブサイトでは、「アフリカの角」という表現が随所に見られ、ソマリアとの深いつながりを強調しています。

就航都市は、アフリカではジブチ（ジブチ）、エチオピア（アディスアベバ）、ケニア（ナイロビ）、ソマリア（ガルカイオ、モガディシュ）、ソマリランド（ハルゲイサ、ブラオ）があります。また、中東ではアラブ首長国連邦（ドバイ）、サウジアラビア（ジッダ）に就航しています。過去にはロンドンやパリにも就航していましたが、ジブチを本拠地としていることから、EU乗入禁止航空会社に指定されており、現在は運航されていません。

保有する機材は、アントノフAn-24RVが2機、ボーイング727-200が1機、ボーイング757-200が1機、ダグラスDC-9が2機、エアバスA321が1機、そしてイリューシンIL-18があります。

2014年1月8日には、航空会社を評価するサイト、AirlineRatings.comにおいて、全世界の航空会社を比較調査した結果、安全性の評価が低く、448航空会社中ワースト10にランクインするという結果が出ています。

2016年2月2日には、ソマリア・モガディシオ国際空港を離陸したダーロ航空159便が、高度12,000フィート (3,700 m)～14,000フィート (4,300 m)で爆発事故を起こしました。この事故で1人が死亡し、2人が負傷しました。調査の結果、爆発は機内に持ち込まれた爆弾によるものであり、死亡した乗客は爆弾テロの実行犯であることが判明しました。

ダーロ航空は、ソマリアの社会情勢や内戦の影響を受けながらも、ソマリアの人々の足として重要な役割を果たしています。

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