チェック・メイト (キン肉マンII世)

チェック・メイト：冷静沈着なチェス超人

チェック・メイトは、ゆでたまごの漫画『キン肉マンII世』に登場する人気キャラクターです。チェスの駒を模した独特な姿と、冷静で理論的な性格が特徴です。物語の初期では悪魔超人として登場しますが、後に正義超人に転身し、キン肉万太郎の仲間として活躍します。その変遷と活躍を詳しく見ていきましょう。

生い立ちと悪魔超人としての目覚め

チェック・メイトは、幼少期にd・M・p（デーモン・メイキング・プラント）のスラム街に捨てられ、悪魔超人の首領サンシャインに拾われました。サンシャインは彼を10年間育て、痛みや苦しみといったネガティブな感情を教えずに、冷酷な悪魔超人として育て上げました。当初は、痛みを感じない体を持ち、あらゆる技に耐え得ると信じていましたが、それは大きな誤解でした。その慇懃無礼な態度は、彼の冷静さと同時に、どこか人を食ったような印象を与えます。

キン肉万太郎との出会いと転身

初登場時はサンシャインの部下として、レックス・キングと共に大阪を襲撃しました。ゴージャスマンを倒し、その後、万太郎と対戦します。試合中、チェック・メイトはチェス・駒・チェンジを駆使し、優位に進めようとしますが、万太郎の底知れない力と熱い闘志に触れるうちに、悪魔超人の在り方に疑問を感じ始めます。そして、万太郎との戦いで初めて自身の体が普通の超人と変わらないことを悟り敗北。その敗北が、彼を正義超人へと導くきっかけとなりました。その後、火事場のクソ力修練編では、万太郎を激励するなど、彼の成長を支える存在となります。

正義超人としての活躍

正義超人となったチェック・メイトは、超人オリンピックザ・レザレクションではモナコ代表として出場したり、悪魔の種子編では、万太郎たちと共に戦ったりしました。その冷静な判断力と豊富な知識は、仲間のピンチを救う場面でしばしば役立ちました。また、究極の超人タッグ編では、時間超人からケビンマスクを救うためにタイムワープし、ネプチューンマンの陰謀を阻止しようと奮闘。一時的に拉致されるも、最後は正義超人たちと協力してネプチューンマンを撃退し、仲間の危機を救いました。これらの活躍を通して、チェック・メイトは単なる解説役ではなく、物語に欠かせない重要なキャラクターとして成長していきます。

多彩な変身能力と必殺技

チェック・メイトの最大の特徴は、「チェス・駒（ピース）・チェンジ」です。これにより、キング、ナイト、ルーク、そしてそれらを組み合わせたグランドスラムの4形態に姿を変えることができます。それぞれの形態で異なる能力を持ち、戦況に応じて使い分けることができます。

- キング形態: 知略に長け、冷静な判断力を発揮します。
- ナイト形態: 下半身が馬になり、俊敏な動きで敵を翻弄します。
- ルーク形態: レンガ状の硬い体になり、防御力に優れます。体を分離させることも可能です。
- グランドスラム形態: 上記3形態の長所を兼ね備え、攻撃力、防御力、機動力の全てが高い究極の形態です。

これらの形態を駆使して、以下の様な必殺技を繰り出します。

- 馬式誉れ落とし: 「ナイト」形態で使用。相手の脚に自分の脚を乗せ、頭からマットに叩きつける技です。
- 落爆人机: 「グランドスラム」形態で使用。相手を空洞に挟んでマットに叩きつける技です。
- ケンタウロスの黒い嘶き: 「ナイト」形態で使用。馬の蹄で連続蹴りを繰り出す技です。
- オープン・ザ・ルークゲート / クローズ・ザ・ルークゲート: 「ルーク」形態で使用。体を分離させて敵を挟み込む技です。
- ルーク・スカイツイスター: 「ルーク」形態で使用。分離した体で敵をコーナーポストに叩きつける技です。
- 馬蹴り、ギャロップキック: 「グランドスラム」形態または「ナイト」形態で使用する後ろ蹴りです。
- 王式絢爛投げ: 「キング」形態で使用。相手をフルネルソンで固めてコーナーポストに叩きつける技です。

『キン肉マンII世〜オール超人大進撃〜』での変化

『キン肉マンII世〜オール超人大進撃〜』では、サンシャインを慕う気持ちが強く、痛覚があるなど、『キン肉マンII世』とは異なる設定で登場します。また、悪魔超人時代から性格が若干マイルドになり、感情豊かな一面を見せるなど、キャラクター性が変化しています。正義超人となる経緯も若干異なり、サンシャインに背中を押されて正義超人入りします。キャプテン・マッコウとの試合では、持ち前の冷静さを活かし、引き分けに持ち込みました。