チェルトーザ・ディ・パヴィーア

チェルトーザ・ディ・パヴィーア（Certosa di Pavia）

概要

チェルトーザ・ディ・パヴィーアは、イタリア共和国北部、ロンバルディーア州のパヴィーア県に属する基礎自治体（コムーネ）です。県庁所在地であるパヴィーア市からは北へおよそ8キロメートル離れた場所に位置しており、人口は約5,400人です。このコムーネの名称は、その領域内に建立されている有名な歴史的建造物、カルトゥジオ会派の修道院である「パヴィーアの修道院」（Certosa di Pavia）に由来しています。

地理

地理的には、パヴィーア県の北部に位置しています。県都パヴィーアとは比較的近接しており、主要道路を通じて結ばれています。周辺地域はロンバルディーア平野の一部であり、地形は概して平坦です。コムーネの境界を接する隣接自治体には、ボルガレッロ、ジュッサーゴ、マルチニャーゴ、パヴィーア、そしてヴェッレッツォ・ベッリーニが挙げられます。これらの自治体との間での交流や連携も地域の特性の一部となっています。

行政

チェルトーザ・ディ・パヴィーアは、複数の分離集落（フラツィオーネ）から構成されています。主な集落としては、ボスケット、カシーナ・フィアンベルタ、カシーナ・ティローニョ、カシーネ・カルデラーリ、サンペローネ、トーレ・デル・マンガーノ、トッリアーノなどがあります。コムーネの行政機能は、トーレ・デル・マンガーノに置かれた役場で執り行われています。また、コムーネの紋章には「GRA-CAR」という文字が見られますが、これはラテン語の「Gratiarum Chartusiae」という言葉の略称です。これは「感謝の修道院」を意味し、コムーネの名称の由来となった修道院との歴史的な結びつきを示唆しています。

歴史

この地の歴史において最も重要な要素の一つが、コムーネ名の由来となったパヴィーアの修道院です。この修道院は、1396年にミラノ公ジャン・ガレアッツォ・ヴィスコンティの発案により建設が始まりました。当時の修道院は、パヴィーア城の北側に広がっていたヴィスコンティ家の広大な狩猟公園の縁に位置していました。一方、現代の基礎自治体としてのチェルトーザ・ディ・パヴィーアは、比較的近代に形成されました。具体的には、1929年に、それまで独立した自治体であったトーレ・デル・マンガーノとトッリアーノ、そしてボルガレッロの三つのコムーネが合併して誕生しました。ただし、合併に含まれたボルガレッロは、後に1958年には再度分離し、独立したコムーネとして再設立されています。このように、現在のコムーネの成立には、周辺地域との行政区画の変遷という歴史的背景があります。

気候と地震リスク

イタリアにおける気候分類において、チェルトーザ・ディ・パヴィーアは「zona E」に分類されています。これは、年間を通して暖房が必要となる期間を示すGG値（Grado Giorno）が2619であることを意味し、冬の寒さが比較的厳しい地域であることを示しています。また、地震リスクに関しては、イタリア国内の地震リスク階級において「zona 3」に指定されています。これは、地震の発生頻度や規模が低い地域であることを示唆していますが、全くリスクがないわけではなく、基本的な備えは必要となります。

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