チェンバロ (バンド)

チェンバロ：日本語で奏でられた魂のロック

1997年12月、日本の音楽シーンに新たな風を吹き込むべく、ロックバンド「チェンバロ」が誕生しました。矢吹孝之（ボーカル）、青田拓（ギター）、平尾雄祐（ドラムス）の3名によって結成されたバンドは、「日本語でシンプルかつソウルフルなロック」をコンセプトに掲げ、精力的な活動を展開していきます。

彼らの音楽性は、飾らないストレートな歌詞と、心に響くメロディーが特徴でした。東京のライブハウス、渋谷サイクロン、下北沢シェルター、恵比寿ミルクなどを中心に活動を続け、地道な努力を重ねていきます。その努力の結晶として、1999年7月にはミニアルバム『CLIMB HIGH』をSLAM RECORDからリリース。着実にファンを獲得し、その存在感を高めていきました。

2000年、チェンバロはポリドール・レコードと契約。メジャーデビューを果たし、同年9月6日には、ミニアルバム『空の色』をレーベル「Let it Record」よりリリースします。この作品のプロデュースは、ザ・クラッシュ、キース・リチャーズ、プリンスといった巨匠たちの作品を手掛けたジョー・ブレイニーが担当。高い音楽性を証明する、大きな一歩となりました。

メジャーデビュー後も、チェンバロの活動は止まることを知りません。全国ツアー「Whistle Blower Tour」を開催し、各地で熱いライブを展開。このツアーにはサポートメンバーとして参加していた牧野賢司（ベース）が、11月正式に加入。4人体制となり、より充実したバンド活動を展開していくこととなります。

2001年には、初のスタジオアルバム『Grassroots』をリリース。この作品は、彼らの音楽性の幅広さを示す、重要な作品となりました。さらに、大型フェスであるSETSTOCK、ROCK IN JAPAN FESTIVALへの出演を果たし、その名を全国に知らしめました。シングル「この道をゆけ」や「波の花」もリリースされ、多くのリスナーの心を捉えました。

しかし、チェンバロの活動は長くは続きませんでした。音楽性の方向性の違いなどを理由に、2002年7月20日、解散を発表。同年9月22日、LIQUIDROOMで行われたラストライブをもって、その幕を閉じました。解散発表後も、ROCK IN JAPAN FESTIVALなど、出演予定のイベントには予定通り出演。最後までプロとしての責任を果たしました。

短いながらも、その活動期間において多くの作品を生み出し、日本の音楽シーンに鮮やかな足跡を残したチェンバロ。彼らの音楽は、今もなお多くのファンから愛され、聴き継がれています。

メンバー

矢吹孝之 (ボーカル): チェンバロ解散後はバンド「パスファインダー」を結成し、現在はソロアーティストとして活動。
青田拓 (ギター): YKZの元メンバー。
平尾雄祐 (ドラムス):
牧野賢司 (ベース):

ディスコグラフィー

チェンバロは、数多くのシングル、アルバム、ミニアルバムをリリースしました。その中には、彼らの代表曲である「空の色」や「波の花」などが収録されています。これらの作品は、彼らの音楽性と才能を見事に表現しており、現在も多くのファンに支持されています。

シングル

この道をゆけ (2001)
波の花 (2001)

スタジオアルバム

Grassroots (2001)

ミニアルバム

climb-high (1999)
空の色 (2000)
ORGANIC COLORS (2002)

コンピレーションアルバムへの参加

* V.A. - 『IBUKI-春の息吹 HARU NO IBUKI-』（2012）

メディア出演

チェンバロは、テレビ番組「FACTORY」 (フジテレビ721) やラジオ番組「FM ROCK KIDS」 (AIR-G') などに出演し、その音楽を広く届けていました。

チェンバロの短い活動期間は、その音楽性と才能を惜しまれつつ幕を閉じましたが、彼らの奏でた音楽は、多くのリスナーの心に深く刻み込まれ、今もなお聴き継がれ続けています。

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