チャネル諸島国立公園

チャネル諸島国立公園

チャネル諸島国立公園は、アメリカ合衆国カリフォルニア州の沖合に位置する、8つの島のうち5つで構成される国立公園です。この公園は、南カリフォルニアの海岸線に沿って、サンタバーバラ近くのコンセプション岬から、ロサンゼルスの南西に位置するサンクレメンテ島まで広がっています。公園の本部とビジターセンターは、ヴェンチュラ市にあります。

この国立公園は、その多様な自然と文化的な資源で知られています。1938年に国定公園として指定され、その後1980年に国立公園に昇格しました。また、1976年にはユネスコの生物圏保護区にも指定されており、この指定は8つの島全体に及んでいます。

多様な動植物

公園内では、2,000種を超える動植物が見られます。特に注目すべきは、チャネル諸島に固有の哺乳類が3種存在する点です。その中には、ハンタウイルスの一種であるシンノンブルウイルスを媒介することで知られるシカシロアシネズミも含まれます。その他、マダラスカンクやシマハイイロギツネも固有種として存在しています。

公園に生息するその他の動物としては、サンタクルスカケス、ゼニガタアザラシ、カリフォルニアアシカ、シマコブトカゲ、メンフクロウ、アメリカチョウゲンボウ、ハマヒバリ、ニシマキバドリ、カリフォルニアカッショクペリカンなどが挙げられます。

また、145種もの動植物が島に固有であり、世界中でここでしか見られない種も多く存在します。海洋生物も非常に多様で、微小なプランクトンから、絶滅危惧種であり地球上で過去最大の動物であるシロナガスクジラまで、幅広い生物が生息しています。

歴史と文化

チャネル諸島は、10,000年以上前の歴史を持つ考古学的・文化的な資源も豊富です。この島々は、人口密度の高い南カリフォルニアの近くにありながら、その隔離された地理的条件から比較的開発が進んでおらず、手つかずの自然が残されています。

公園の構成

公園の総面積は1010平方キロメートルで、その約半分は海域です。残りの半分は、以下の5つの島々で構成されています。

サンミゲル島（38平方キロメートル）
サンタローザ島（214平方キロメートル）
アナカパ島（2.8平方キロメートル）
サンタバーバラ島（2.6平方キロメートル）
* サンタクルス島（245平方キロメートル）

サンタクルス島は、その76％をネイチャー・コンサーヴァンシーが所有し、残りの24％を国立公園局が所有しています。

訪問者数

公園の米国本土にあるビジターセンターには、年間約30万人が訪れます。島への訪問者は比較的少なく、約3万人が島を訪れ、その他に約6万人が公園内の海域を訪れます。夏の期間が最も訪問者が多いですが、コククジラ、ザトウクジラ、シロナガスクジラなどの回遊や、美しい野草を求めて冬や春に訪れる人もいます。秋は、天候が安定し、風が穏やかで海も澄んでいるため、ダイビングなどにも最適な季節です。

チャネル諸島国立公園は、その豊かな自然と多様な生物、そして長い歴史を通じて、訪れる人々を魅了し続けています。

もう一度検索