チャラン (植物)

チャラン (Chloranthus spicatus)

チャランは、センリョウ科チャラン属に分類される常緑性の小低木です。学名は Chloranthus spicatus といい、中国南部を原産とし、東南アジアを中心に広く栽培されています。日本には江戸時代に渡来し、観賞用として親しまれてきました。

特徴

チャランは、直立またはやや地を這うように生育する小低木で、高さは30cmから150cm程度まで成長します。茎は緑色で細く、円筒形で無毛、節の部分がやや膨らんでいるのが特徴です。

葉: 対生し、葉柄は長さ0.4cmから1.8cm。葉身は楕円形から卵状楕円形で、大きさは4cmから13.5cm × 2cmから8.5cm。表面は光沢のある濃緑色、裏面は淡い黄緑色をしています。葉の縁には低い波状の鋸歯が見られます。
花: 4月から7月にかけて開花し、強い芳香を放ちます。花序は円錐状の複穂状で、長さは2cmから5cm程度。花は両性花で、花被を欠き、三角形の苞に腋生します。雄しべは黄緑色から黄色で、3個が合着して半球状卵形となり、雌しべの上部を包み込みます。
果実: 8月から9月に緑色から黄色に変わる楕円形の果実をつけます。果実の長さは約4mmです。

分布

原産地の中国南部をはじめ、東南アジアで広く栽培されています。また、栽培されていたものが野生化し、帰化植物として分布している地域も少なくありません。日本では、観賞用として栽培されていますが、沖縄では野生化したものが人里近くの雑木林で見られることがあります。

利用

チャランは、花と地下茎から精油を採取するために栽培されることがあります。花や葉は、お茶に香りをつけるために利用されたり、薬用として用いられることもあります。また、その独特な姿と芳香から、観賞用としても楽しまれています。

チャランは、私たちの生活に様々な形で関わってきた植物です。その美しい姿と香りを、ぜひ一度楽しんでみてください。

学名: Chloranthus spicatus*
和名: チャラン
科名: センリョウ科
属名: チャラン属

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