チャンピオン (スポーツ衣料)

チャンピオン（Champion）

チャンピオンは、アメリカ合衆国発祥のスポーツ衣料メーカーであり、現在はヘインズブランズの子会社として事業を展開しています。Tシャツ、ポロシャツ、パーカー、スウェットなど、幅広い製品ラインナップを誇り、スポーツシーンだけでなく、カジュアルウェアとしても世界中で愛されています。

歴史

1919年、サイモン・フェインブルーム兄弟によって「Champion Athleticwear」としてニューヨーク州ロチェスターで設立されました。当初はセーターの製造・販売からスタートしましたが、徐々にTシャツや靴下、防寒用の下着など、製品ラインナップを拡大していきました。

1924年には、ミシガン大学が同社のスウェットシャツを採用したことが、ブランドが全米に広まる大きなきっかけとなりました。そして、1938年には、チャンピオンの代名詞とも言える「リバースウィーブ」が特許を取得しました。

リバースウィーブは、通常縦方向に使われる生地を横方向に使うことで、洗濯後の縮みを軽減し、動きやすさを向上させた画期的な製法です。この技術は、スウェットシャツの品質を飛躍的に向上させ、チャンピオンの名を世界に知らしめることとなりました。

また、チャンピオンは、メッシュシャツやパーカー、スポーツブラ（1977年）など、革新的な製品を次々と開発し、スポーツウェア業界をリードしてきました。1967年には社名を「チャンピオン・プロダクツ社」に変更し、1969年には現在も使用されている象徴的なロゴマークが誕生しました。

世界展開

1989年にサラリーコーポレーションの傘下に入り、本社をノースカロライナ州ウィンストン・セーラムに移転しました。1992年には、バルセロナオリンピックに出場する「ドリームチーム」の公式ユニフォームサプライヤーに選ばれ、1994年のリレハンメルオリンピックでは、アメリカ合衆国選手団の公式ユニフォームを提供しました。さらに、1996年のアトランタオリンピックでも、ドリームチームIIIのユニフォームを手がけるなど、数々の国際的なスポーツイベントをサポートし、ブランドの知名度を向上させました。

また、NBAやNFLといったプロスポーツリーグともライセンス契約を結び、レプリカジャージなどを販売することで、ファン層を拡大していきました。

2024年6月5日、アメリカのブランド管理会社オーセンティック・ブランズ・グループ（ABG）がヘインズブランズからチャンピオンを12億ドルで買収することで合意したと発表。

日本市場

日本では、1975年にゴールドウインがチャンピオンとの契約を結び、一時は200億円以上の売り上げを記録しました。2006年のバスケットボール世界選手権では、オフィシャルスポンサーを務め、大会ボランティアへのスタッフウェアを提供しました。

2010年以降は、直営店を各地にオープンし、ブランドの世界観を直接体験できる場を提供しています。2016年3月には、ヘインズブランズ ジャパンに事業譲渡され、日本市場での展開をさらに強化しています。

主なスポンサー契約先

チャンピオンは、これまで数多くのスポーツチームや選手をサポートしてきました。

シカゴ・ブルズ
シンシナティ・ベンガルズ
バスケットボールギリシャ代表
バスケットボールアメリカ合衆国代表

定番モデル

S101 - リバースウィーブの米国流通モデル
T1011 - 通称、ティー・テンイレブン。7.1オンスのヘビーウェイトTシャツ。

チャンピオンは、その品質の高さと時代を超越したデザインで、世界中の人々に愛され続けています。

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