チャールズ・シュライバー・ライフスナイダー

チャールズ・シュライバー・ライフスナイダー：日米の架け橋、教育者、そして主教

チャールズ・シュライバー・ライフスナイダー (1875年11月27日 - 1958年3月16日) は、アメリカ合衆国メリーランド州出身の日本聖公会主教です。彼は、日本の高等教育機関、特に立教学院の発展に計り知れない貢献を果たした人物として知られています。

ライフスナイダーはケニオン大学とベックスレー神学校で学び、1901年に米国聖公会派遣宣教師として来日しました。当初は奈良で教育に携わった後、福井で教会設立と英語学校の設立準備を行い、若者たちの教育に尽力しました。高等教育機関設立への強い思いを抱き、その夢を実現すべく奔走することになります。

1912年、東京の立教学院に移り、総理に就任。その後、大学令による立教大学の昇格を目指し、単身アメリカに渡り、資金集めに奔走するなど、その活動は多岐に渡りました。1924年には北関東地方部補佐主教を兼任、1925年には立教大学総長に就任。日本の大学で最初の外国人総長という歴史的な役割を担いました。この間、大学事務は学長の杉浦貞二郎が引き続き担当しました。

1931年には立教学院総長、1935年には理事長に就任し、同年には立教女学校学長も兼任しました。1936年には主教に就任、さらに1938年には聖路加女子学園（現・聖路加国際大学）理事長と聖路加国際病院理事長を兼任するなど、その活動は教育と医療の両分野に及びました。

しかし、日米関係の悪化により、1940年には北関東地方部主教と立教学院理事長兼総長を辞任、翌年にはアメリカへ帰国を余儀なくされました。太平洋戦争中は日系人収容キャンプで管理主教を務めました。

戦後、1946年には日本聖公会復興使節として再来日。1947年に伝道活動から引退し、1958年にカリフォルニア州パサデナで亡くなりました。その直前には、立教大学から名誉博士号を授与されています。

ライフスナイダー館：歴史的建造物の継承

立教大学池袋キャンパス内にあるライフスナイダー館は、1926年から27年にかけて外国人教職員のために建設された西洋式住居の一つです。ライフスナイダーが立教学院理事長兼総長を辞任した後、彼の功績を称え「ライフスナイダー館」と命名されました。当初は学院事務所および会議室として使用され、現在はレセプションルーム、院長室、チャプレン長室、そして立教英国学院東京事務所として活用されています。

ライフスナイダーの功績：教育と医療、そして日米友好

ライフスナイダーは、単なる宗教家としてだけでなく、教育者、そして日米友好の懸け橋としての役割を担いました。立教学院の飛躍的発展に大きく貢献しただけでなく、聖路加病院などの医療機関の運営にも尽力し、日本の近代化に多大な影響を与えたことは間違いありません。彼の生涯は、異なる文化や価値観を持つ人々をつなぎ、より良い未来を築こうとした、揺るぎない信念と献身の物語として、後世に語り継がれるべきでしょう。1941年には勲三等瑞宝章を受章しています。彼の功績は、立教大学を始め、日本の教育・医療界に今もなお、その影響を残しています。

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