チャールズ・スタッド

チャールズ・トーマス・スタッドの生涯

チャールズ・トーマス・スタッド（1858年 - 1931年）は、イギリスの宣教師であり、世界福音伝道団の創設者として知られています。彼は裕福な家庭に生まれ、父はインドで農園を経営していました。スタッドは若いころ、競走馬を所有するほどの裕福な環境で育ちましたが、運命を変えるきっかけはドワイト・ライマン・ムーディーの説教による回心でした。これにより、彼は競走馬を売却し、自宅で伝道活動を始めることになります。

スタッドは教育を受けた後、イートン校からケンブリッジ大学に進学し、そこで傑出したクリケット選手として知られるようになります。しかし、彼の人生の真の目的は、ムーディーの集会での体験を通じて、世界の宣教に捧げることに決まりました。この決意は、さらなる仲間を引き寄せ、彼と共に宣教の決意を固めた6名の学生が現れます。彼らは「ケンブリッジ・セブン」として知られ、ハドソン・テーラーが設立した中国内地伝道会に参加し、中国での伝道活動を開始しました。

中国に到着後、スタッドはブリシラ・スチュワードと出会い結婚。彼らは中国に滞在しながら、4人の娘に恵まれました。初めの5年間は成果がなかなか出ませんでしたが、ブリシラは女性に対する活動を広げ、スタッドはアヘン中毒者を対象に働きかけを行いました。ところが、1894年には健康を害し、イギリスに帰国します。

その後は、国外宣教のための学生ボランティア運動に参加しながらイギリスとアメリカを巡り、宣教の必要性を訴えました。再度インドに長期滞在し伝道活動を行った後、健康上の理由でイギリスに帰国しますが、その際に中央アフリカの食人族への宣教の召命を感じます。奥様のブリシラの反対を押し切り、1913年、彼は「The Heart of Africa Mission」（後の世界福音伝道団）を設立します。

スタッドは、義理の息子アルフレッド・バックストンやノーマン・クラブと共に中央アフリカのベルギー領コンゴに赴き、宣教活動に取り組みました。彼はアフリカの人々のために全てを捧げ、休暇を取らず一日18時間働くことを厭いませんでした。また、ヨーロッパ風の生活様式を拒否しアフリカ風の生活を選択するよう、他の宣教師にも求めました。しかし、この姿勢は他の宣教師たちとの対立を生み、本国の理事会とも衝突を引き起こします。

スタッドは、過労から健康を崩し、最終的にはモルヒネを使用しながら働き続けました。1931年に彼はこの世を去りますが、彼の生涯は神への献身と世界宣教への強い信念を示すものでした。スタッドの業績は、持続的な影響を与え、多くの人々にインスピレーションを与え続けています。

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