チャールズ・モードント (第3代ピーターバラ伯)

第3代ピーターバラ伯チャールズ・モードントの生涯

チャールズ・モードントは1658年に生まれ、イギリスの貴族、政治家、軍人として多くの歴史的な瞬間に関与しました。彼は1658年にモードント子爵ジョン・モードントの子として生まれ、約15歳の時にオックスフォードのトンブリッジ学校に入学し、海軍に加わります。彼はジョン・ナーボロー提督の艦隊で地中海の活動に従事した後、1675年に父の爵位を継承しました。

1686年にはオランダに渡り、オラニエ公ウィレム3世を訪問し、イングランド王ジェームズ2世を打倒するべきだと提言しますが、ウィレム3世はこの提案を受け入れませんでした。しかし、1688年に名誉革命の際にはウィルユー3世と共にイングランドに戻り、名誉革命の成功に貢献しました。その結果、1689年にはモンマス伯爵に叙任され、大蔵卿に任命されるなど、政界において重要な地位を占めることとなります。

しかし、政争に巻き込まれ、同年には大蔵卿を辞任。1696年にはジャコバイトによるウィリアム3世暗殺未遂事件に関与して逮捕され、ロンドン塔に投獄されました。約三か月後に釈放され、その後、伯父の死去によりピーターバラ伯位を継承しますが、再び政界に復帰することはありませんでした。

ウィリアム3世が亡くなると、義妹のアン女王が即位。モードントは1702年に下院議員に選出され、ホイッグ党に入党します。1705年にはスペイン継承戦争での指揮官に任命され、カタルーニャやバレンシアにおいてオランダとの同盟軍を率いて戦闘に臨みました。特にバルセロナにおける第1次包囲戦において成功を収め、カール大公と共にフェリペ5世に対抗しました。

しかし、1706年にバルセロナが再び包囲された際には、奮闘して救援に赴くものの、もはや同盟軍の統制が取れなくなり、1707年には他の行動を理由にイギリスから召還命令を受けました。その後、彼はドイツとイタリアを訪問し、友好関係を築く一方で、ホイッグ党から非難を受けることとなりましたが、トーリー党との関係も深めていきます。

1710年の総選挙でホイッグ党が敗北し、トーリー党が政権を握ると、モードントは1711年にウィーンへの使者として派遣されます。また、1713年にはガーター勲章を受章し、1712年には近衛騎兵隊長に任命されるなど、多くの名誉を受けました。

しかし、1714年にアン女王が死去すると政治情勢は一変。ホイッグ党が弾圧の手を強化し、トーリー党の中心人物としてのモードントは、爵位を残してその他の官職を失います。晩年は失意の中で過ごし、リスボンで亡くなりました。彼の子孫である同名のチャールズが爵位を継承することとなります。

家族

チャールズ・モードントは1678年にアレクサンダー・フレイザーの娘キャリー・フレイザーと結婚し、3人の子どもをもうけましたが、長男は父より早く亡くなるなど不幸が重なりました。再婚したアナスタシア・ロビンソンとの間には子供は生まれませんでした。

モードントの生涯は、多くの歴史的な出来事と密接に結びついており、彼の行動は当時の政治情勢に多大な影響を与えました。

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