チンギスハーン国際空港

概要

チンギスハーン国際空港は、モンゴルの首都ウランバートルから南西約50kmに位置し、トゥブ県セルゲレン郡フシギーン・フンディに所在します。この空港は、モンゴルの経済成長に伴い増加する航空需要、特に国際線の需要に対応するために計画されました。かつては「新ウランバートル国際空港（NUBIA）」という名称で計画・建設が進められていました。

空港は3,600メートルの滑走路を有し、6か所のボーディングブリッジを備えた旅客ターミナルビルが建設されています。ターミナルビルの設計は梓設計が担当し、延床面積は33,300平方メートルです。年間200万人の旅客に対応できる設計となっており、事業完了から2年後には、国際線旅客数が年間119万人に達すると見込まれています。

将来計画では、拡張工事によりボーディングブリッジが20か所に増設され、年間22,000回の離着陸、年間1,200万人の利用に対応できるようになる予定です。このプロジェクトは、日本国政府の政府開発援助（ODA）による円借款を受けており、第1期は288.7億円、第2期は368.5億円が投入されました。空港の運営には、成田国際空港、日本空港ビルデング、JALUX、三菱商事の4社がモンゴル政府と合弁で設立した特別目的会社（NUBIA LLC）が15年間参画しています。

年表

2007年1月：新空港建設計画に対し、日本からの円借款供与が決定。
2013年5月13日：三菱商事と千代田化工建設が約500億円で建設工事を受注。
2013年6月12日：起工式が執り行われる。
2020年10月1日：当初の開港予定日でしたが、新型コロナウイルス感染症の世界的な流行により延期。
2021年7月4日：正式に開港。同日、第一便が成田空港へ向けて出発。

定期便就航都市

2022年現在、定期便が就航していますが、新型コロナウイルス感染症の影響により、多くの便が運休となっています。

空港アクセス

空港とウランバートル市内を結ぶ道路は、モンゴル初の高速道路として整備されました。この6車線の道路は、中国輸出入銀行の融資と中国中鉄の施工によって2019年7月に開通し、全長は34.2kmです。また、空港ターミナルビルとウランバートル市内を結ぶ空港連絡鉄道の建設も計画されています。

その他

この空港は、モンゴルの航空輸送の重要な拠点であり、国際的な交流と経済発展に貢献しています。空港の建設と運営には、日本の企業と技術が深く関わっており、両国間の協力関係を示す象徴的なプロジェクトとなっています。

旧空港であるボヤント・オハー国際空港は、現在では国内線専用の空港として利用されています。

空港の運営状況や最新情報については、以下の公式サイトやSNSアカウントで確認できます。

チンギスハーン国際空港（モンゴル語、英語）
NUBIA LLC 空港運営会社（モンゴル語、英語）
New Ulaanbaatar International Airport Construction Project（モンゴル語、英語）
New Ulaanbaatar International Airport Project (NewUlaanbaatarInternationalAirport) - Facebook
NUBIA (@NUBIAproject) - X（旧Twitter）

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