ツール・ド・フランス1982

ツール・ド・フランス1982：ベルナール・イノー、初のダブルツール達成

1982年のツール・ド・フランスは、第69回目の開催として7月2日から7月25日まで全21ステージで行われました。この大会は、ベルナール・イノーが2度目のジロ・デ・イタリア制覇後、ダブルツールという偉業に挑んだことで大きな注目を集めました。

大会のみどころ

前回覇者であるベルナール・イノーに挑むのは、大ベテランのヨープ・ズートメルクを中心とした実力者たち。しかし、フィル・アンダーソンをはじめとする若手選手の台頭も見られ、世代交代の兆しを感じさせる大会となりました。

レース展開

プロローグではイノーが首位を獲得。しかし、第2ステージではアンダーソンが勝利し、マイヨ・ジョーヌを奪取します。第10ステージを終えた時点では、アンダーソンが総合首位、イノーが44秒差で2位という状況でした。

第11ステージの個人タイムトライアルでは、ジェリー・クネットマンが制し、イノーが18秒差で2位に入ります。この結果、イノーがマイヨ・ジョーヌを奪還。クネットマンが14秒差で2位、アンダーソンは区間12位に終わり、3分5秒遅れて総合3位に転落しました。

ピレネーステージに入ると、第12ステージではショーン・ケリーが集団スプリントを制します。イノー、アンダーソン、ズートメルクらは集団に位置しましたが、総合2位だったクネットマンが11分55秒の大差をつけられ大きく後退。イノーが首位、アンダーソンが2分3秒差で2位、ズートメルクが4分26秒差で3位に浮上します。

イノーは第14ステージの個人タイムトライアルを制し、アンダーソンに5分17秒差、ズートメルクに5分26秒差をつけ、総合優勝へ大きく近づきます。

アルプスステージに入ると、上位陣も苦戦を強いられます。第15ステージでは、パスカル・シモンが区間優勝。イノーとズートメルクは3分7秒差でフィニッシュしますが、アンダーソンはさらに2分40秒遅れます。この結果、ズートメルクが総合2位に浮上します。

第16、17ステージでは、イノーとズートメルクは互いに譲らず、タイム差はほとんど変わりませんでした。しかし、第19ステージの個人タイムトライアルでイノーが再び勝利し、ズートメルクとの差を6分21秒まで広げ、勝負あり。イノーは最終ステージのシャンゼリゼでもステージ優勝を飾り、初のダブルツールを達成。4度目のツール総合優勝を果たしました。

この大会は、イノーの圧倒的な強さと、アンダーソンやその他の若手選手の台頭が印象的な大会として、ツール・ド・フランスの歴史に深く刻まれています。

総合成績

(総合成績は割愛)

マイヨ・ジョーヌ保持者

(マイヨ・ジョーヌ保持者は割愛)

関連項目

ジロ・デ・イタリア 1982

外部リンク

第69回 ツール・ド・フランス 1982 （フランス語）

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