ティアーズ・オブ・クラウン

『ティアーズ・オブ・クラウン』の紹介

RCサクセションの6枚目のライブアルバム『ティアーズ・オブ・クラウン』は、1986年10月22日にリリースされました。この作品は、バンドが1986年8月16、17、23、24日の4日間にわたり東京の日比谷野外音楽堂で行ったコンサート「4 SUMMER NITES」の実況録音をベースにしたもので、2枚組のLPとして発売されました。その後、1990年からはCDとしても再発され、2005年、2008年、2020年にもリリースが行われています。

アルバムの概要

『ティアーズ・オブ・クラウン』はライブ録音であるため、生々しいパフォーマンスを体感できます。収録されている楽曲には、RCサクセションのルーツやメンバーの多様な音楽性が表れています。このアルバムには、深い意味を持つオリジナルの新曲やカバー曲が含まれています。特に、「君はそのうち死ぬだろう」という楽曲は、本作で初めて音源化されたものですが、元々は1976年に作られた未発表の曲です。

しかし、アルバムがその魅力を放つ一因は、同時収録されたカバー曲の存在でもあります。「IN THE MIDNIGHT HOUR」と「STRAWBERRY FIELDS FOREVER」は本作で初出となっています。仲井戸麗市のボーカルによる「打破」は、彼のソロ・アルバム『THE 仲井戸麗市 BOOK』に収められていることでも注目されています。

アートワークと特徴

アルバムのジャケットはアサミカヨコによって制作されたもので、ビッグ・ブラザー・アンド・ホールディング・カンパニーのアルバム「Cheap Thrills」のパロディとして知られています。コンサートのパンフレットを基に再編集されており、LP版ではタイトルの色がピンクですが、CD版では黄色に変更されています。こうした細かなデザイン変更もファンの間で話題を呼ぶ要因の一つとなっています。

収録楽曲

Record 1

• - Side 1

1. IN THE MIDNIGHT HOUR
2. SWEET SOUL MUSIC〜STRAWBERRY FIELDS FOREVER
3. 君が僕を知ってる
4. ラプソディー

• - Side 2

1. よそ者
2. 君はそのうち死ぬだろう
3. 打破
4. スローバラード

Record 2

• - Side 1

1. SKY PILOT
2. トランジスタ・ラジオ
3. ドカドカうるさいR&Rバンド
4. LONENY NIGHT (NEVER NEVER)

• - Side 2

1. ヒッピーに捧ぐ
2. 自由
3. 雨あがりの夜空に

このアルバムは聴く人々に多くの感動を与え、大きな影響を及ぼしました。収録された楽曲はRCサクセションのスタイル・精神を色濃く反映しており、ファンにとっては特別な意味を持つ作品となっています。

編集の違い

初盤CDとLP版を含む再発版では、編集が異なる点があります。初盤のCDでは、MCや曲間が短くまとめられているほか、LP未収録のMCも含まれていたため、スタジオバージョンとは異なる体験が提供されていました。ただし、音質やミックスの違いが存在するため、聴取時の印象も大きく異なる場合があります。再発CDはLPをメインに再編集されているため、オリジナルの体験とは異なっています。

メンバー

このアルバムには、以下のメンバーが参加しています：

• - 忌野清志郎（ボーカル、ギター、ブルースハープ、コーラス）
• - 仲井戸麗市（ギター、ボーカル）
• - 小林和生（ベース）
• - 新井田耕造（ドラムス）
• - Gee2wo（キーボード、ギター）
• - ブルーデイ・ホーンズ

- 梅津和時（アルトサックス、テナーサックス、ソプラノサックス）
- 片山広明（テナーサックス、ソプラノサックス）
- 菊池隆（パーカッション）

『ティアーズ・オブ・クラウン』はRCサクセションの魅力を詰め込んだ一枚であり、音楽好きにとって欠かせない作品と言えるでしょう。

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