ティム・フレイジャー

ティム・フレイジャー：不屈の精神で道を切り開くポイントガード

ティム・フレイジャー（Tim Frazier、1990年11月1日生まれ）は、アメリカ合衆国テキサス州ヒューストン出身のプロバスケットボール選手です。ポジションはポイントガード。

大学時代：ペンシルベニア州立大学での活躍

フレイジャーはヒューストンの高校を卒業後、ペンシルベニア州立大学に進学しました。1年生から主力として活躍し、3年生時の2011-2012シーズンには平均18.8得点、4.7リバウンド、6.2アシストを記録。Big-10の1stチームやオールディフェンシブチームに選出されるなど、その才能を開花させました。

しかし、翌2012-2013シーズンにはアキレス腱を負傷し、出場は4試合に留まります。NBA入りを目指すフレイジャーは、大学に残り、5年生となる2013-14シーズンもプレー。Big-10の2ndチームに選出され、ボブ・クージー賞候補にも挙げられました。

NBAへの挑戦：Dリーグからのスタート

2014年のNBAドラフトでは指名を受けられませんでしたが、フレイジャーは夏のサマーリーグにフィラデルフィア・76ersの一員として参加。その後、ボストン・セルティックスのキャンプに参加するも、開幕前に解雇され、Dリーグ（現Gリーグ）のメイン・レッドクローズでプロとしてのキャリアをスタートさせます。

Dリーグでの活躍が認められ、2016年2月5日にフィラデルフィア・76ersと10日間契約を結び、念願のNBA入りを果たします。しかし、ロースターの都合で解雇され、再びレッドクローズへ。その後、ポートランド・トレイルブレイザーズと契約し、4月21日にはDリーグのMVPと新人王を受賞しました。しかし、NBAではなかなか力を発揮できず、ブレイザーズからも解雇されてしまいます。

苦境を乗り越え、NBAでの居場所を確立

2016年3月19日、負傷者が続出したニューオーリンズ・ペリカンズに10日間契約で加入。チームの苦しい状況下で奮闘し、シーズン終了までの契約を勝ち取ります。2016年7月10日にはペリカンズと再契約し、11月22日のアトランタ・ホークス戦では自己最多の21得点14アシストを記録しました。

その後、ワシントン・ウィザーズ、ミルウォーキー・バックス、再びペリカンズ、デトロイト・ピストンズ、メンフィス・グリズリーズ、オーランド・マジック、クリーブランド・キャバリアーズと、多くのチームを渡り歩きながら、NBAでのプレーを続けました。

ヨーロッパでの挑戦：新たなキャリアをスタート

2022年8月24日、フレイジャーは活動の場をヨーロッパに移し、バスケットボール・チャンピオンズリーグとギリシャ・バスケットボールリーグに所属するAEKアテネへ1年契約で加入。2023年2月21日には、同じくバスケットボール・チャンピオンズリーグとフランスのLNBに所属するSIG・ストラスブールへシーズン終了までの契約で加入しました。

プレースタイルと評価

フレイジャーは、高いバスケットボールIQとパスセンスを武器に、ゲームをコントロールする能力に長けたポイントガードです。自ら得点を奪うだけでなく、チームメイトの能力を引き出すアシストも得意としています。また、ディフェンスにおいても献身的なプレーを見せ、チームに貢献します。NBAでの安定した地位を確立するまでには至りませんでしたが、その粘り強いプレースタイルと、どこまでも諦めない不屈の精神は、多くのファンを魅了しました。

NBAでの主な成績

自己最多得点: 21得点 (2016年11月22日、対アトランタ・ホークス戦)
自己最多アシスト: 14アシスト (2016年11月22日、対アトランタ・ホークス戦)

今後の活躍に期待

ヨーロッパでの新たな挑戦を始めたティム・フレイジャー。持ち前のスキルと経験を活かし、更なる活躍を見せてくれることを期待しましょう。

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