ティム・マクドナルド

ティム・マクドナルド：NFLを代表するセイフティ

ティム・マクドナルド（Tim McDonald, 1965年1月6日 - ）は、アメリカ合衆国カリフォルニア州出身の元プロアメリカンフットボール選手です。ポジションはセイフティ。

プロ入りまでの道のり

高校時代、マクドナルドはセイフティとクォーターバックの両方で才能を発揮しました。その後、名門南カリフォルニア大学（USC）に進学。3年間先発として活躍し、325タックル、11インターセプトという素晴らしい成績を残しました。

1986年には、USC出身の偉大なセイフティたち、デニス・サーマン、ロニー・ロット、デニス・スミス、ジョーイ・ブラウナー、マーク・キャリアーらと共に、オールアメリカンに選出されるという栄誉に輝きました。同年には、新設されたジム・ソープ賞の最終候補にも名を連ねています。また、1986年のベイラー大学戦では、99ヤードのリターンTDを記録しました。

マクドナルドはオールアメリカンに2度選出され、1999年には、セイフティとしてはわずか6人しかいないウォルター・キャンプ20世紀チームにも選ばれました。1987年の東西対抗試合では、最優秀守備選手に選ばれるなど、大学時代からその実力は高く評価されていました。

NFLでの活躍

1987年のNFLドラフトで、マクドナルドは2巡目でセントルイス・カージナルスに指名され、プロのキャリアをスタートさせました。ドラフト前のスカウト・コンバインでは、40ヤード走の記録が良くなかったため、プロでの活躍を危惧する声もありましたが、彼は見事にその懸念を払拭しました。

2年目の1988年からは先発SSとして定着し、3年目の1989年にはプロボウルに出場。一流選手の仲間入りを果たしました。1988年から1992年までの5年間で20インターセプト、6ファンブルフォースを記録し、1989年には7インターセプトをあげるなど、その実力は疑いの余地がありませんでした。

1992年、マクドナルドはNFLを独占禁止法で訴追したNFL選手団の一員となりました。この裁判でNFLは敗訴し、その結果、当時トップ選手が自由に移籍できなかったNFLにフリーエージェント制度が導入されることになりました。マクドナルド自身も、1993年にフリーエージェント制度が導入されると、サンフランシスコ・フォーティナイナーズに移籍しました。

フォーティナイナーズでもマクドナルドは順調に活躍し、第29回スーパーボウルで優勝。プロボウルには計6回選出され、90年代の49ersを象徴する選手の一人となりました。チームの弱体化に伴う再編により、2000年オフに惜しまれつつも引退しました。

引退後

引退後、マクドナルドは飲食店などを経営していましたが、2002年に母校であるカリフォルニア州フレズノのエジソン高校のヘッドコーチに就任しました。2010年にエジソン高校を離れましたが、2011年に復帰。2012年にはフレズノ州立大学のセカンダリーコーチに就任しました。

2013年には、ニューヨーク・ジェッツのレックス・ライアンヘッドコーチの下でDBコーチに就任。ライアンがバッファロー・ビルズのヘッドコーチに就任した2015年からは、2年間ビルズのDBコーチも務めました。

家族

妻のアリシアとの間に2男1女をもうけています。長男のT・JもUSCに進学し、セイフティを務めています。次男のテビンはUCLAに進学し、ポジションは同じくセイフティです。

ティム・マクドナルドは、選手としてだけでなく、コーチとしてもその才能を発揮し、多くの人々に影響を与え続けています。

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