テトン (揚陸指揮艦)

USSテトン (AGC-14) ：第二次世界大戦で活躍したアメリカ海軍の揚陸指揮艦

USSテトン (AGC-14) は、アメリカ海軍が運用したマウント・マッキンリー級揚陸指揮艦の8番艦として知られています。第二次世界大戦において、その優れた指揮能力と輸送能力を発揮し、数々の重要な作戦に参加しました。

起工から就役まで

元々、テトンは合衆国海事委員会の契約下でC2-S-AJ1型貨物船ウォーター・ウィッチとして1943年11月9日にノースカロライナ州ウィルミントンのノースカロライナ造船社で起工されました。その後、1944年2月1日にテトンと改名され、2月5日にはC・E・シンプ夫人によって進水。同年10月18日に海軍に取得され、ニューヨーク市ブルックリン区にてドナルド・レックス・トールマン大佐の指揮下でUSSテトン (AGC-14)として就役しました。

太平洋戦線での活動

チェサピーク湾での慣熟訓練後、護衛駆逐艦バーに護衛され南へ。パナマ運河、カリフォルニアのメア・アイランド海軍造船所を経由し、1945年1月19日に真珠湾に到着。その4日後には、太平洋艦隊第12水陸両用群司令官のジョン・L・ホール少将が将旗を掲げました。

1945年1月28日、テトンはフィリピンへ向かう船団に配属され、エニウェトク環礁、ウルシー泊地、パラオを経由して2月21日にレイテ島に到着。第44任務部隊旗艦として、沖縄侵攻の予行演習に参加しました。第14輸送隊司令官クリフォード・グリア・リチャードソン代将、第24軍団司令官ジョン・R・ホッジ陸軍少将らを乗艦させ、第51.13.1任務群旗艦として3月27日に出撃。4月1日の上陸戦闘開始とともに沖縄近海に進出しました。6月11日には船団と共にフィリピンへ後退しています。

1945年6月15日から8月17日までスービック湾に滞在。日本の降伏を知ると、ホール提督らは攻撃輸送艦ハンスフォードへ移動。日本を占領する陸軍部隊を乗せたテトンは、8月29日に東京湾に到着しました。

9月25日に東京湾を離れグアムへ。グアムではアメリカ本土へ帰還する約750人を乗せ、10月16日にサンフランシスコに到着、彼らを降ろしました。3日後には再び西へ向けて出航しています。

退役とその後

1946年初頭まで、テトンはマジック・カーペット作戦に参加し、太平洋各地からの米兵帰還に尽力しました。同年3月よりカリフォルニア州サンディエゴで不活性化処理を受け、8月30日に退役。1961年6月1日に海軍リストから削除され、1962年3月にスクラップとしてUnion Minerals and Alloys Corporationに売却されました。

受章

テトンは、第二次世界大戦の戦功により、以下の従軍星章を受章しています。

アメリカ従軍章
アジア・太平洋従軍章（沖縄群島作戦：1945年4月1日 - 6月11日）
第二次世界大戦戦勝章
海軍占領功労章
* フィリピン解放章

外部リンク

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