テラマックス

テラマックス (TerraMax)

テラマックスは、アメリカ合衆国のオシュコシュ社が開発した無人自動車の商標です。兵士の輸送任務におけるリスクを軽減するために、MTVRをベースにオシュコシュ社、パラマ大学のVislab、ロックウェル・コリンズが共同で開発しました。

歴史

DARPAグランド・チャレンジへの挑戦

テラマックスは、DARPAグランド・チャレンジに積極的に参加しました。6輪駆動車が2004年と2005年に、4輪駆動車が2007年に出場し、特に2005年には見事完走を果たしました。この挑戦を通じて得られた技術は、アメリカ国防総省による更なる開発へとつながり、現在のテラマックスの進化に大きく貢献しています。

アメリカ軍およびイギリス軍への供給

現在、テラマックスはアメリカ軍とイギリス軍に供給されています。危険度の高い地域において、兵士が敵の攻撃や待ち伏せに遭遇するリスクを減らすため、主に偵察任務や貨物輸送に用いられています。

2005 DARPA グランドチャレンジの詳細

2005年のDARPAグランド・チャレンジに出場したテラマックスは、高度なセンサーシステムを搭載していました。具体的には、3台のLIDARレーザー測距ユニット（1台は4平面に対応）、3台の前方監視カメラ、そして2台のGPS誘導装置を備えていました。

しかし、チャレンジ当日には小規模な暴風に遭遇し、一時的に車両が混乱する場面もありました。さらに、午後5時頃には2番目のトンネル内でセンサーの誤較正が発生し、車両が左に逸れるというトラブルも発生しました。それでもテラマックスは持ち前の性能を発揮し、最終的には無事完走を果たしました。

完走時の平均速度は10.27 mph (16.53 km/h)でしたが、10時間の制限時間を超過したため、完走車の中で唯一、200万ドルの賞金を得ることはできませんでした。

2012 貨物 UGV

2010年から2012年にかけて、オシュコシュ社と国立ロボット技術センターは、アメリカ海兵隊戦闘研究所の支援を受け、コンボイ運用に特化した無人陸上車両の技術開発に取り組みました。このプロジェクトは、物資輸送の効率化と兵士の安全確保を目的としていました。

IED対策への応用

2013年、国際無人機システム協会において、M-ATVにテラマックスシステムを搭載する計画が発表されました。この改修により、M-ATVは無人地上車両（UGV）としての機能を持つことになり、工兵部隊における対IED（即席爆発装置）任務や、危険地域での移動経路確保任務などへの利用が提案されています。これにより、兵士が危険に晒されるリスクを大幅に軽減できると期待されています。

テレビ番組への出演

テラマックスは、英BBCの人気自動車番組「トップ・ギア」のシリーズ19にも登場しました。アメリカ合衆国ネバダ州にあるNevada Automotive Test Centerを舞台に、ジェームズ・メイが運転するレンジローバーと対決し、その性能を披露しました。

外部リンク

Team TerraMax home page
VisLab home page
* TerraMax UGV Video on Vimeo

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