テラ・ノヴァ油田

テラ・ノヴァ油田：カナダ、ニューファンドランド島沖の海底油田

テラ・ノヴァ油田は、カナダのニューファンドランド島から東へ約350km離れた大西洋上、グランドバンクの東端に位置する重要な海底油田です。北西にはハイバーニア油田が位置し、周辺海域は海底油田地帯として知られています。水深約95mという比較的浅い海域に位置していることが特徴です。

発見と開発

テラ・ノヴァ油田は、1984年にペトロ・カナダによって発見されました。その後の探査により、可採埋蔵量が4億3,300万バレルに達することが確認され、大規模な開発プロジェクトが開始されました。本格的な採掘は2002年に開始され、ニューファンドランド・ラブラドール州の経済に大きく貢献しています。

生産方式

テラ・ノヴァ油田では、浮体式生産貯蔵積出設備（FPSO: Floating Production, Storage and Offloading system）と呼ばれる生産方式が採用されています。FPSOは、海底油田から原油を汲み上げ、船上で一次処理・貯蔵し、タンカーへ積み出す機能を持つ大型の浮体構造物です。荒天候の多い大西洋上での操業に適しており、テラ・ノヴァ油田の安定的な生産を支えています。

生産量

テラ・ノヴァ油田は、操業開始以来、安定した生産量を維持してきました。2007年には日産11万6千バレルを記録し、カナダの原油生産において重要な役割を果たしました。しかし、油田の成熟に伴い、近年は生産量が減少傾向にあります。生産量の維持・向上に向けて、様々な技術的対策が講じられています。

今後の展望

テラ・ノヴァ油田は、ニューファンドランド・ラブラドール州にとって重要な資源であり、地域経済への貢献が期待されています。今後の技術革新や新たな油層の発見により、更なる生産量の増加、油田寿命の延長が期待されています。

外部リンク

TERRA NOVA DEVELOPMENT PROJECT ニューファンドランド・ラブラドール州政府
Terra Nova Offshore Opportunity

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