テーパリット・ゴーキャットジム

テーパリット・ゴーキャットジム：タイのボクシング界の星

テーパリット・ゴーキャットジム（Tepparith Kokietgym）は、1988年11月22日生まれのタイ出身の元プロボクサー兼キックボクサーです。彼は、WBA世界スーパーフライ級の正規王者として知られ、数々のタイトルを獲得した実力派選手です。今回は、彼の生涯やキャリアの歩みについて詳しく紹介します。

初期のキャリア：ムエタイからボクシングへ

テーパリットは、ムエタイで約200試合を戦い、160勝という華々しい戦績を誇ります。その後、プロボクシングに転向し、ボクシングの舞台で新たな挑戦を始めました。

プロボクシングデビューとタイトル獲得

テーパリットのボクシングデビュー戦は、2008年1月17日、ノンタブリー県のノンタブリー女子高等学校で行われ、相手はチャナサック・ソー・サムランチャイでした。この試合でテーパリットは3回TKO勝ちを収め、華々しいデビューを果たしました。しかし、同年5月にはプロ初の黒星を喫し、6回判定負けという結果に終わりました。これ以降、彼は再起を果たし、多くの試合で勝利を収めていきます。

2009年12月には、PABAフライ級暫定王座決定戦でフィリピンの選手に勝利し、正式に王座を獲得。その後、数回の防衛に成功し、WBOアジア太平洋フライ級王座も手にしました。特に、2011年5月1日にWBA世界スーパーフライ級暫定王座を獲得したことで、テーパリットは一躍注目の選手となりました。

正規王者としての成功

その後、2011年11月にはWBAスーパーフライ級の正規王者に認定され、清水智信選手との対戦を経て、数度の防衛にも成功しました。中でも、2012年4月4日の清水選手との王座統一戦は記憶に残る試合となり、TKO勝ちを収めることで、さらなる名声を得ることとなります。テーパリットは、特に判定勝ちの戦績も多く、相手選手に圧倒的なプレッシャーをかけるスタイルが評価されました。

しかし、彼のキャリアは平坦なものではありませんでした。2012年12月31日の試合では、プロ初のKO負けを喫し、王座から陥落するという辛い経験をしました。

新たな挑戦への道

その後もテーパリットは試練を乗り越え、再起を果たしました。2013年にはPABAスーパーフライ級暫定王座決定戦で相手を圧倒し、王座を奪回するまでに至ります。さらに、バンタム級に転向し、続々とタイトルを獲得し続けました。

引退とその後の活動

2016年にはボクシングを引退し、キックボクシングのトレーナーとして新たな道を歩み始めます。日本に渡り、キックボクシングフィットネスジムで指導を行いましたが、2018年には岡山武道館にて59kgトーナメントに出場し、判定負けを喫しました。また、2019年には那須川天心選手との特別ボクシングルールの試合にも挑戦しましたが、KOを達成できずに賞金獲得には至りませんでした。

テーパリット・ゴーキャットジムは、その卓越した技術と戦績で世界のボクシング界に名を刻む存在となっており、今後も彼の動向には注目が集まることでしょう。

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