ディポログ

ディポログ（Dipolog）

ディポログは、フィリピンのミンダナオ島北西部に位置する都市で、サンボアンガ半島の北岸に広がっています。サンボアンガ・デル・ノルテ州の州都であり、その地理的な特徴から、山岳地帯とスールー海に面した海岸線という多様な景観を持っています。2000年の国勢調査によると、人口は約10万人で、2万を超える世帯がこの地に生活を営んでいます。市は21のバランガイ（最小行政区画）から構成されており、総面積は137平方キロメートルです。

この都市は、「南部の蘭の街」という愛称で親しまれており、その名の通り、山岳地帯には野生の蘭が豊富に自生しています。また、沖合の海域は好漁場であり、特にいわしの缶詰産業が盛んです。海岸沿いには大通りがあり、夜になると地元の人々や観光客で賑わいを見せています。

歴史

ディポログの歴史は、モロ人の海賊や南方からの襲撃を避けるため、ボホール島から移住してきたキリスト教徒や非キリスト教徒によって築かれました。彼らは海岸から離れた場所に集落を形成し、海賊の脅威が薄れると、河口を見下ろす丘に教会を建てました。スペインの植民地化が進む中で、伝道師たちは丘の不便さから住民に川沿いへの移動を勧め、現在のディポログの基礎が築かれました。

1834年、ミサミスにあった植民地政府の軍政府がディポログの町政府を設立しました。伝説によると、この年にスペイン人伝道師がこの地を訪れた際、現地のスバノン族が「Di-pag」という言葉で川の向こうを指したことが、ディポログの名の由来とされています。アメリカ統治下では、1912年にミンダナオ及びスールー州総督のジョン・パーシングがディポログを町として正式に決定し、町役場が建設されました。これにより、ディポログは発展の基礎を築き、1970年には市として正式に発足しました。

交通

ディポログへのアクセスは、空路ではディポログ空港が利用でき、国内各地からの便が就航しています。また、近隣のダピタンには各地からのフェリー航路が利用できます。

姉妹都市

ディポログは、以下の都市と姉妹都市提携を結んでいます。

サンボアンガ（フィリピン、2005年提携）
イリガン（フィリピン、2011年提携）

外部リンク

City of Dipolog Web Site
Philippine Standard Geographic Code
* 2000 Philippine Census Information

ディポログは、豊かな自然と歴史的背景、そして地元の人々の温かさが魅力的な都市です。山岳地帯の蘭、海の幸、そして歴史的な建造物が訪れる人々を魅了しています。

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