デイビッド・ラミー

デイヴィッド・リンドン・ラミー：イギリスの政治家、弁護士

デイヴィッド・リンドン・ラミー（David Lindon Lammy、1972年7月19日 - ）は、イギリスの政治家であり弁護士です。庶民院議員（7期）を務め、現在は外務・英連邦・開発大臣（第5代）という要職にあります。彼の政治家としての足跡は長く、ロンドン議会議員やイノベーション・大学・技能担当国務大臣といった要職を歴任してきました。

生い立ちと学歴

ラミーは、ロンドンのアーチウェイにあるウィッティントン病院で、ガイアナ人の両親のもとに生まれました。彼はトッテナムで育ち、ダウンヒルズ小学校、キングス・スクールで学びました。その後、ロンドン大学SOASを卒業し、リンカーン法曹院で弁護士資格を取得しました。さらに、ハーバード大学に進学し、ハーバード法科大学院に通う最初の黒人英国人となりました。彼は法学修士号を取得し、1997年に卒業しています。

政治家としてのキャリア

ハーバード大学卒業後、2000年までアメリカの法律事務所で弁護士として活動しました。2000年にはロンドン議会議員に当選し、政治の世界に足を踏み入れます。同年、選挙運動中に亡くなったバーニー・グラントの後継候補としてトッテナム選挙区の補欠選挙に立候補し、見事初当選を果たしました。2005年からは、ブレア政権で文化・メディア・スポーツ大臣を務め、2008年10月には枢密院議員に任命されました。2009年6月には、新設されたビジネス・イノベーション・技能省の高等教育担当大臣に任命されています。

2021年11月に行われた影の内閣改造では、影の外務・英連邦・開発担当大臣に任命され、その手腕を発揮しました。そして、2024年の総選挙で労働党が圧勝し、スターマー内閣が発足したことにより、外務・英連邦・開発大臣という重要なポストに就任しました。

政治的立場

ラミーは、イギリスの欧州連合（EU）加盟を強く支持しています。2018年6月23日には、EU離脱の国民投票2周年を記念してロンドンで行われた、EU離脱協定に関する国民投票を呼びかける運動団体「ピープルズ・ボート」の行進に参加しました。しかし、2020年12月30日には、ボリス・ジョンソン政権が交渉したEU離脱協定に賛成票を投じています。

物議を醸した発言

2019年4月、ラミーは、保守党のグループである欧州研究グループをナチスや南アフリカのアパルトヘイト支持者と比較し、批判を浴びました。また、2023年には、イスラエルが難民キャンプを爆撃した後、「倫理的に言えば」攻撃は間違っていたが、「軍事目的があれば法的に正当化できる」ともコメントしました。このコメントは、英国ムスリム協会から恥ずべき、道徳的に堕落したものだと強く批判されました。

デイヴィッド・リンドン・ラミーは、その輝かしい経歴と、時に物議を醸す発言によって、常に注目を集める政治家であると言えるでしょう。

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