デイブ・コーウェンス

デイブ・コーウェンス: NBAの伝説的センター

デイブ・コーウェンスは1948年にケンタッキー州ニューポートで生まれたアメリカの元プロバスケットボール選手である。彼はボストン・セルティックスの中心選手として、1970年代のNBAシーンにおいて多大な影響を与え、2度の選手権を獲得したことでも知られている。彼は特にその小柄ながらもパワフルなプレースタイルと多才な才能で観客を魅了した。

生い立ちと大学時代

コーウェンスは8歳でバスケットボールを始めたが、ニューポート・セントラルカトリック高校ではコーチと意見が食い違い、チームを辞めることになった。その後は水泳や陸上に注力したが、身長が急成長したことで再びバスケットボールに復帰。高校3年生の時にはバスケットボールチームに加わり、最終学年では平均20リバウンドを記録するなど、才能を発揮した。

大学ではフロリダ州立大学（FSU）に進学し、コーチのヒュー・ダラムのもとで成長を遂げた。彼は大学時代に特にリバウンドに秀で、その記録は当時のフロリダ州記録にまで達した。通算平均19得点を記録し、大学バスケットボール界での名声を築く。1970年にはNBAドラフトで全体4位でボストン・セルティックスに指名され、プロの世界への一歩を踏み出した。

NBAキャリア

ボストン・セルティックスに入団したコーウェンスは、NBAでの身長206cmという規格外のサイズに疑問が寄せられた。しかし、彼はルーキーシーズンから平均17.0得点、15.0リバウンドを記録し、その荒々しいプレースタイルで名を馳せた。彼はあまりにアグレッシブで、年々そのプレーは改善し、1972-73シーズンにはMVPに選ばれるまでに至る。

新生セルティックスは、コーウェンスを中心に復活を遂げ、1974年にはニックスを破りNBAファイナルに進出、ミルウォーキー・バックスを撃破して優勝を果たす。コーウェンスはそのシーズンの平均17得点16リバウンドを記録し、彼自身のキャリアにおいても重要な瞬間となった。

1976年には再びファイナルに進出し、その際にはフェニックス・サンズを破って2度目の優勝も達成したが、その後は選手たちの移籍や自身のモチベーションの低下に影響され、成績は下降し続けた。1980年に引退するが、数年後に再びNBAの舞台に立つ機会を得る。

引退後のキャリア

引退後、コーウェンスは複数のチームでヘッドコーチやアシスタントコーチを務めた。特にシャーロット・ホーネッツでの経験は成功を収め、NBAにおける彼の影響は続いた。コーウェンスの背番号「18」はセルティックスの永久欠番に指定され、彼の功績は長年にわたり称えられている。

コーウェンスの選手像

「私はスーパースターとは思わなかった」というコーウェンスの言葉が示すように、彼は自分自身を決して派手ではない選手だと認識していた。しかし、彼の持つ情熱、精力、技術は他に類を見ないものであり、多くの人々から尊敬され続けている。彼はセンターながら外角シュートやパスも得意とし、オールラウンドな選手として名を馳せた。

デイブ・コーウェンスの業績はNBAの歴史の中で重く刻まれており、彼のプレースタイルや哲学はこれからも多くの次世代選手たちに影響を与えるだろう。

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