デイヴ・ビーサント

デイヴィッド・ビーサント：FAカップの英雄からGKコーチへ

デイヴィッド・ジョン・ビーサント（David John Beasant, 1959年3月20日 - ）は、イングランド・ブレント区出身の元プロサッカー選手で、ポジションはゴールキーパーでした。

クラブキャリア

1979年、ビーサントはウィンブルドンFCに加入し、すぐに正GKの座を獲得。彼のキャリアにおけるハイライトは、1987-88シーズンのFAカップ決勝でのリヴァプールFCとの対戦でした。この試合でビーサントは、数々の好セーブを連発し、特に60分にジョン・オルドリッジのPKをストップしました。FAカップ決勝史上初のPKストップという記録を打ち立て、ウィンブルドンは前半に挙げた1点を守り抜き、見事優勝を果たしました。キャプテンとして、ビーサントはカップを掲げ、チームの勝利を牽引しました。

その後、ニューカッスル・ユナイテッドFCやチェルシーFCなど、名門クラブでもプレーし、その実力を証明しました。2004年にフラムFCで一度現役を引退しましたが、2013年にはイングランド8部リーグのノース・グリンフォード・ユナイテッドFCで54歳にして現役復帰を果たし、話題となりました。

2014年には、スティヴネイジFCでGKコーチを務めていた際、息子のサム・ビーサントが負傷。正GKの控えが不足したため、急遽、控えGKとしてリーグ戦でベンチ入りしました。もし出場していれば、リーグ最高齢出場記録を55歳に更新することになっていましたが、残念ながら出場機会はありませんでした。

代表キャリア

ウィンブルドンFCでの活躍が認められ、1989年に30歳でイングランド代表に初招集されました。同年11月に行われたイタリア代表との親善試合で、後半開始時にピーター・シルトンとの交代で代表デビューを果たしました。

翌年には、デビッド・シーマンの負傷により、1990 FIFAワールドカップのメンバーに選出されました。しかし、チームがベスト4に進出する中、出場機会は訪れませんでした。

その後

息子のサム・ビーサントも父親と同じくGKとして活躍しています。引退後は、2014年にスティヴネイジFCでGKコーチを務めた後、2015年からはレディングFCでGKコーチとして後進の育成に尽力しています。

タイトル

ウィンブルドン
FAカップ: 1987-88

サウサンプトン
年間最優秀選手: 1996

ノッティンガム・フォレスト
* 年間最優秀選手: 2000

デイヴィッド・ビーサントは、FAカップでのPKストップという伝説的なプレーでサッカー史に名を刻み、引退後もGKコーチとして、その知識と経験を次世代に伝えています。

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