デジタル・デビル物語 女神転生 (日本テレネット)

デジタル・デビル物語 女神転生

『デジタル・デビル物語 女神転生』は、1987年に日本テレネットから発売されたPC-8801、MSX、X1/X1turbo、FM77AV用見下ろし型アクションゲームです。西谷史氏の小説『デジタル・デビル・ストーリー』を原作としており、メディアミックス作品として展開されました。

ゲーム概要

原作小説の要素を色濃く反映しており、後のファミコン版とは異なり、小原教諭や黄泉醜女といったキャラクターが登場するなど、原作に近いシナリオと世界観が特徴です。

舞台となる魔界は、ユダヤ教の神秘主義思想「カバラ」における「生命の樹（セフィロト）」をモチーフにしており、独特の世界観を構築しています。全20ステージ、160フロアにも及ぶ広大なマップは、8フロアで構成された各ステージを「セフィラー」と呼んでいます。プレイヤーは、現実世界である「アッシャー界」を含む「善の次元 オツ･キイム」と、対をなす「悪の次元 クリフォート」、そして二つの次元を繋ぐ「深淵の次元 ダート」を行き来しながら、魔界を探索します。最終目的は、魔神ロキによってクリスタルに変えられ、魔界に連れ去られた白鷺弓子を救出することです。

ストーリー

物語は1980年代後半、天才的なプログラミング技術を持つ高校生・中島朱実が悪魔召喚プログラムを制作するところから始まります。ある日、いわれのない暴行を受けた彼は、ついにプログラムを起動し、悪魔を召喚して復讐を果たします。その後、クラスに転入してきた白鷺弓子に強い既視感を覚えるも、彼は取り合おうとしません。しかし、小原教諭を巻き込んだ悪魔召喚の儀式で、弓子は魔神ロキに生贄として捧げられ、クリスタルに変えられて魔界へと連れ去られてしまいます。

イザナミ神が現れ、中島に人間界の危機と、彼と弓子の前世からの因縁を告げます。炎の剣を授けられた中島は、弓子を救うため、単身魔界へと乗り込む決意をします。

登場人物

中島朱実: 本作の主人公。天才的なプログラミング技術を持つ高校生。イザナギ神の転生した姿であり、弓子を救うために魔界へ。
白鷺弓子: 十聖高校への転校生。イザナミ神の転生であり、中島とは前世からの深い絆で結ばれています。ロキの生贄にされ、魔界へ連れ去られます。
小原: 十聖高校の古文教諭。中島によってロキの生贄に捧げられ、操られてしまいます。
ロキ: 中島によって召喚された悪魔。人間界を我が物にしようと企みます。
イザナミ神: 日本創造の女神。弓子の前世であり、中島に助力を与え、魔界での戦いを導きます。
ケルベロス: 中島によって召喚された電子獣。魔界の特定の場所への進入を可能にします。

その他

このゲームは、日本の神話や生命の樹といった要素を取り入れた独特の世界観が魅力です。後の『女神転生』シリーズの原点とも言える作品であり、多くのファンに支持されています。

もう一度検索