デジタル家庭電化製品とは？意味をやさしく解説

デジタル家庭電化製品（デジタル家電）

デジタル家庭電化製品（デジタル家電）とは、デジタル技術を応用した家電製品のことで、スマートフォン普及によりスマート家電とも呼ばれます。

概要

当初は地上デジタル放送やインターネットに対応した家電を指し、情報家電と同一視されていました。しかし、デジタルカメラや携帯電話など、デジタル技術を利用したハイテク家電全般を指すようになり、デジタル技術は生活の隅々に浸透し、デジタル技術と無関係な製品は少数派となっています。

本稿では情報家電についても一部解説しますが、詳細は情報機器の項を参照してください。

デジタル家電は操作の簡便性を目指しており、複雑な電子技術の応用製品とは意識されずに利用されています。電子技術や集積回路の発達と普及により、ダウンサイジングと低価格化が進み、普及を後押ししています。一方で、コンピュータネットワークとの接続を意識した情報家電も普及しており、ホームオートメーションの発展も期待されています。

情報家電とデジタル家電の境界は曖昧ですが、一般にはデジタル技術以前には存在しなかったか、大幅に機能が変化した家電製品群を指します。

情報家電とデジタル家電

情報処理技術が応用され、コンピュータネットワーク対応機能を持つ情報家電の源流は、1984年のキャプテンシステムです。情報家電は、コンピュータネットワークに接続する事を前提とする家電製品を指す傾向にあります。一方、デジタル家電は、デジタル化技術が利用された家電製品とみなされています。ただし、ネットワークへの接続機能があっても情報家電として意識されない場合もあり、区分は曖昧です。

語源・関連語

1998年頃、インターネットとパソコンが普及した頃から「デジタル家電」という言葉が使われ始めました。当初はパソコンもデジタル家電として扱われていましたが、その後、情報家電とデジタル家電の分離が進みました。洗濯機や炊飯器などの白物家電にもデジタル技術が応用されていますが、基本的な機能に変化がないため、デジタル家電とはあまり意識されません。ただし、安否確認機能付き電気ポットのように情報家電化した製品も存在します。

類似する概念

アプライアンスという言葉は、「家電製品のように扱いやすいサーバ」という意味で情報処理業界で使用されます。アプライアンス技術は、情報家電にも関連しており、Webベースで操作できるなどの特徴があります。

景気の牽引

デジタル家電は、世界経済を牽引するものとして注目されています。半導体の性能向上と付加価値により、購買意欲を引き出すことに成功しています。しかし、価格競争によりコモディティ化が進み、電機メーカーの業績が悪化するケースも増えています。

問題点

資源・ごみ問題

デジタル家電の生産・使用には大量の資源や電力が必要であり、リサイクルにも課題があります。高密度な部品実装は修理を困難にし、「壊れたら買い換える」という状況を生み、ごみ問題の一端を担っています。製品の寿命が短く、旧式化による買い替えも廃棄を招いています。

セキュリティ

ネットワーク対応のデジタル家電は、コンピュータウイルス感染やクラッキング被害のリスクがあります。HDD+DVDレコーダーがクラックされ、プロキシサーバとして悪用された事例も報告されています。

デジタル家庭電化製品