デスティニー〜今夜はブギー・ナイト

アルバム『デスティニー』の紹介



『デスティニー〜今夜はブギー・ナイト』は、アメリカの兄弟ボーカルグループ、ジャクソンズが1978年にリリースしたスタジオアルバムです。このアルバムは、ジャクソン5から改名後の3作目であり、彼ら自身がプロデュースを手がけた初の作品となります。

背景と制作の過程



前作『ゴーイン・プレイシズ〜青春のハイウェイ』の商業的成功が思わしくなかったため、エピック・レコードはジャクソンズとの契約解除を考慮していました。しかし、当時のエピックのA&R、ボビー・コロンビーが提案したセルフ・プロデュースによるアルバム制作が、グループにとって最後のチャンスとされました。コロンビーの指導のもと、アルバムのリードシングル「ブレイム・イット・オン・ザ・ブギー」が制作され、他のトラックはメンバー自身が作曲および作詞を行いました。

音楽面では、グレッグ・フィリンゲインズがリズムアレンジを担当し、ジャクソンズのスタイルを一新しました。また、ティト・ジャクソンを中心としたギター演奏には、プロのスタジオミュージシャンも参加しており、特に「シェイク・ユア・ボディ」ではティトが独自にギターを演奏しています。

アルバムの評価と商業的成功



『デスティニー』は、Billboard 200で11位、R&Bアルバムチャートでは3位にランクインしました。リードシングルの「ブレイム・イット・オン・ザ・ブギー」は全米で54位、R&Bシングルチャートでは3位を記録し、続くシングル「シェイク・ユア・ボディ」は全米7位、R&Bシングルチャートでも3位を達成しました。これは、グループにとっての再デビューとなった名曲「僕はゴキゲン」以来の全米トップ10ヒットです。

また、オランダでも成功を収め、アルバムチャートで7位に、シングルチャートでは「ブレイム・イット・オン・ザ・ブギー」が6位、「シェイク・ユア・ボディ」が3位を記録しました。イギリスにおいても、アルバムは全英アルバムチャートで33位に、シングルチャートでは「ブレイム・イット・オン・ザ・ブギー」が8位、「デスティニー」が39位に、そして「シェイク・ユア・ボディ」が4位にランクインし、複数の楽曲がトップ10入りを果たしました。

オールミュージックのアンディ・ケルマンは、本作に対して5点満点中4点を付け、「マイケルの『オフ・ザ・ウォール』の下地を作っただけではない」と高く評価しています。

収録楽曲



本アルバムには多彩な楽曲が収められています。特に「ブレイム・イット・オン・ザ・ブギー」は、ミック・ジャクソンらが作曲したダンスナンバーであり、アルバムの象徴的なトラックです。その他にも、メンバー間の共作による多彩なジャンルの楽曲が収録されており、聞き手を楽しませます。

主な収録曲


1. ブレイム・イット・オン・ザ・ブギー (Mick Jackson, David Jackson, Elmar Krohn) - 3:34
2. プッシュ・ミー・アウェイ - 4:18
3. シングス・アイ・ドゥ・フォー・ユー - 4:05
4. シェイク・ユア・ボディ (Randy Jackson, Michael Jackson) - 7:59
5. デスティニー - 4:51
6. ブレス・ヒズ・ソウル - 4:56
7. オールナイト・ダンシン (R. Jackson, M. Jackson) - 6:09
8. ザッツ・ホワット・ユー・ゲット (R. Jackson, M. Jackson) - 4:57

2008年のリマスター版にはボーナストラックとして、ディスコ・ミックスが追加され、さらに楽しむことができます。

参加ミュージシャン



このアルバムには、ジャクソンズのメンバーの他に、多くのアーティストが参加しています。それぞれが持ち味を生かし、アルバム全体の質を高めています。

メンバー:

様々なアーティストの参加が、ジャクソンズの音楽にさらなる深みを加えています。『デスティニー』は、時代を超えた名作として、今なお多くのファンに愛されています。

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