デズモンド・バグリィ

デズモンド・バグリィ：冒険小説の巨匠

デズモンド・バグリィ (1923年10月23日 - 1983年4月12日) は、イギリスの冒険小説作家として知られています。イングランド北西部ケンダルに生まれ、数々の質の高い冒険小説を発表しました。彼の作品は全て日本語に翻訳され、日本でも高い人気を誇っています。さらに、いくつかの作品はイギリスでドラマや映画化されるなど、国際的な成功を収めました。

バグリィは1982年に日本を訪れ、新宿二丁目にあった内藤陳のバー「深夜+1」に立ち寄りました。このバーは「日本冒険小説協会」を掲げており、冒険小説ファンが集う場所として有名でした。バグリィは自身のキープボトルに書き込みを行い、他の客のボトルに書かれた作品名や主人公名を見て、日本のファンとの繋がりを実感し、大変喜んだと伝えられています。

代表作品と評価

バグリィの作品は、スリリングな展開と緻密な構成、そして魅力的なキャラクターが特徴です。海洋冒険、スパイ小説、サスペンスなど、様々なジャンルにまたがり、読者を飽きさせない工夫が凝らされています。

彼の作品は、日本で高い評価を受け、数々のランキングで上位にランクインしています。例えば、『ミステリマガジン』の「あなたが選ぶ冒険・スパイ小説ジャンル別ベスト」では、『ゴールデン・キール』と『高い砦』がそれぞれ海洋冒険小説部門と冒険小説部門で上位にランクイン。また、『東西ミステリーベスト100』にも作品が選出されています。

いくつかの作品は、映画やドラマにもなっており、その高い人気ぶりが伺えます。映画化された作品には、『ランドスライド』(Landslide) 、『裏切りの氷河』(Running Blind)、『マッキントッシュの男』(The Mackintosh Man)などがあります。

主要作品一覧

『ゴールデン・キール』(The Golden Keel, 1963年)
『高い砦』(High Citadel, 1965年)
『ハリケーン』(Wyatt's Hurricane, 1966年)
『原生林の追撃』(Landslide, 1967年)
『黄金の手紙』(The Vivero Letter, 1968年)
『砂漠の略奪者』(The Spoilers, 1969年)
『裏切りの氷河』(Running Blind, 1970年)
『マッキントッシュの男』(The Freedom Trap, 1971年)
『タイトロープ・マン』(The Tightrope Men, 1973年)
『スノー・タイガー』(The Snow Tiger, 1975年)
『敵』(The Enemy, 1978年)
『サハラの翼』(Flyaway, 1979年)
『バハマ・クライシス』(Bahama Crisis, 1981年)
『ヘンドリックスの遺産』(Windfall, 1982年)
『南海の迷路』(Night of Error, 1984年)
『爆走大陸』(Juggernaut, 1985年)
* 『ドミノ島』(Domino Island, 2019年)※ posthumous publication

これらの作品は、翻訳によって多くの日本の読者に親しまれ、今もなお高い人気を保ち続けています。

没後

バグリィは1983年4月14日（日本時間）、イギリスのサウザンプトンの病院で亡くなりました。享年59歳でした。彼の死は、多くの冒険小説ファンに深い悲しみを与えました。しかし、彼の残した作品は、これからも世界中の人々を冒険の世界へと誘い続けるでしょう。

彼の作品は、高い評価を受け、国際的な成功を収め、そして日本の冒険小説ファンと深く繋がっていたことが、彼の充実した人生を表していると言えるでしょう。彼の作品は、これからも多くの人々に読み継がれていくことでしょう。

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