デビルサマナー 葛葉ライドウ 対 アバドン王

デビルサマナー 葛葉ライドウ 対 アバドン王

『デビルサマナー 葛葉ライドウ 対 アバドン王』は、2008年10月23日にアトラスから発売されたPlayStation 2用ゲームソフトです。女神転生シリーズの一作品であり、デビルサマナーシリーズの第4作目にあたります。

概要

本作のプロデューサーとキャラクターデザインは金子一馬氏、ディレクターは山井一千氏が担当。「魔を使い、魔を討て」というキャッチコピーが示すように、悪魔を召喚し、使役しながら敵を倒していく物語が展開されます。

PS2用ゲーム『デビルサマナー 葛葉ライドウ 対 超力兵団』の続編であり、前作よりも横溝正史的な土俗サスペンスの要素が強く、重厚な雰囲気が特徴です。初回版には、『真・女神転生III-NOCTURNE マニアクス』のダンテ登場パートをライドウに差し替えた『真・女神転生III-NOCTURNE マニアクス クロニクルエディション』と、本作のBGMを収録したサウンドトラックCDが付属したものが販売されました。

システム

前作の反省点を活かし、システム面が大幅に改善されています。

MAGスケジューリングバトル

本作から導入された新バトルシステムです。MPの概念がなくなり、ライドウのMAG（マグネタイト）を消費して仲魔の特技を発動します。MAGは敵の弱点属性を突いて硬直状態にし、攻撃を加えることで奪えます。戦術次第ではMAGを好きなだけ奪い、特技を使い続けることも可能です。

悪魔会話

「女神転生シリーズ」でおなじみのシステムです。敵悪魔を仲魔にするために会話を行います。今作では、仲魔が持つ「話術」がライドウの会話をサポートします。仲魔は必ず一種類の話術を持ち、敵悪魔との相性も重要です。

二体同時召喚

前作では戦闘時に召喚できる仲魔は1体のみでしたが、本作では2体召喚できるようになりました。これにより、様々なパーティ編成が可能になり、バトルの戦略性が大きく向上しています。

悪魔合体

本作では合体システムが変更され、二身合体をベースに、作成悪魔のランクを上下させる精霊合体、ステータスを引き上げる御魂合体、特定の法則で特殊な悪魔を作成するフィーバー合体などが可能です。また、ダンジョン内のセーブポイントから業魔殿を一時的に利用できるようになり、探索中でも合体を行いやすくなっています。

錬剣術

戦闘、悪魔会話、仲魔からの贈り物などで入手する“魔晶”とライドウの刀を合体させ、新たな刀を生み出す武器生成システムです。ライドウの攻撃力が上がるほか、「道具高揚」「即死無効」といった特殊効果が付与されます。

ライドウのアクション

ライドウの装備している刀によって、△ボタンでMAGを消費して太刀・槍・斧の3タイプの強攻撃を繰り出せます。また、回避行動も追加され、よりスピーディーな動きが可能になりました。

幸運到来・不運襲来

本作では運がテーマとしてクローズアップされており、戦闘突入時に幸運到来・不運襲来が表示されることがあります。ルーレット方式で自動効果が決定され、戦闘が有利にも不利にもなります。不運状態は、運喰い虫を使って上書きすることも可能です。

運喰い虫

本作のテーマである運不運に大きく影響を与える虫です。人の顔のように見える部分が割れ、人の幸運を光の玉のようにむしり取っていきます。ライドウ達はこの虫を追う内に槻賀多村にたどり着きます。ゲーム中で入手するとりもちと虫かごで捕獲し、戦闘でのプラス効果付与に利用できます。

魔人襲来

本作の舞台では土地の運勢が低下しており、新月ごとに魔人に遭遇するリスクがあります。魔人は通常の悪魔よりも強力で、悪魔会話で戦闘を回避するには高価な代償が必要です。

別件依頼

いわゆるサブイベントで、鳴海探偵社の「別件依頼」で受けることができます。依頼は新世界のマスターや悪魔との会話などで増えます。本編の進行に無関係な依頼と、本編進行に大きく影響する依頼があります。また、一定以上の称号や特定の属性でなければ受けられない依頼も存在します。

マルチエンディング

「真・女神転生シリーズ」でお馴染みの属性変動システムを採用。プレイヤーの行動と選択によって属性が変化し、エンディングやボス、別件依頼などに影響を及ぼします。これまでのシリーズとは異なり、デビルサマナーの「生き様」として描写されています。

ストーリー

大正二十年。帝都では「運」にまつわる噂が広がっていました。ある者は幸運に恵まれ、またある者は不運に苛まれる。その噂が広まるにつれ、やがて運の格差が生じ、人々の心を暗い影へと落としていた。そんなある日、ライドウと鳴海の下に妙齢の女性が一件の依頼を持ち込んでくる。依頼を進めるにつれ、ライドウ達は帝都から遠く離れた、古き因習に縛られた寒村へたどり着く。そこでライドウ達は、帝都に大きな危機が迫っていることを知る...。

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