デビン・ブッカー

デビン・アルマニ・ブッカー：NBAを代表するスコアラー

デビン・アルマニ・ブッカー（Devin Armani Booker）は、1996年10月30日生まれ、アメリカ合衆国ミシガン州グランドラピッズ出身のプロバスケットボール選手です。NBAのフェニックス・サンズに所属し、主にシューティングガードとして活躍しています。

生い立ちとバスケットボールとの出会い

ブッカーは、ヴェロニカ・グティエレスと元プロバスケットボール選手のメルヴィン・ブッカーの間に生まれました。父メルヴィンはミズーリ大学で活躍し、1994年のビッグエイトカンファレンス最優秀選手に選ばれた実力者です。幼少期から父親の指導を受け、高いバスケットボールIQを培いました。

中学校時代には、後にNBA選手となるディアンジェロ・ラッセルやタイラー・ユリスと親交を深めました。高校時代にはマクドナルド・オール・アメリカンゲームに選出されるなど、早くからその才能を発揮しました。

カレッジでの飛躍

名門ケンタッキー大学に進学したブッカーは、1年生ながらシックスマンとして活躍。NCAAの2014-15シーズンでは全38試合にベンチ出場し、平均10得点を記録。SECのシックスマン賞を受賞し、その実力を示しました。2015年、NBAドラフトへのアーリーエントリーを表明。

NBAでの躍進

2015年のNBAドラフトで、ブッカーは1巡目13位でフェニックス・サンズから指名を受け、NBAキャリアをスタートさせました。

2015-16シーズン：鮮烈なデビュー

開幕戦で早くもデビューを飾り、14得点3アシストを記録。その後も安定した活躍を見せ、10代で1試合19得点以上を記録した選手の一人となりました。ルーキーシーズンで平均13.8得点を記録し、NBAオールルーキーチームの1stチームに選出されるなど、その才能を遺憾なく発揮しました。

2016-17シーズン：スコアリング能力の開花

このシーズン、ブッカーは目覚ましい成長を見せました。ニューオーリンズ・ペリカンズ戦で38得点、ロサンゼルス・レイカーズ戦で39得点と、2試合連続で自己最多得点を更新。サンアントニオ・スパーズ戦でも39得点を記録し、チームを勝利に導きました。そして、ボストン・セルティックス戦では、リーグ史上6人目となる「1試合70得点」を達成し、その名を轟かせました。

2017-18シーズン：若きエースの台頭

リーグ史上4番目の若さで通算3000得点を達成。オールスターゲーム前夜祭のスリーポイントコンテストでは、新記録となる28点を叩き出し、見事優勝を飾りました。シーズン中には、40得点10リバウンドを記録するなどの活躍を見せ、リーグを代表するスコアラーとしての地位を確立しました。

2018-19シーズン以降：更なる成長とチームへの貢献

度重なる怪我に苦しみながらも、2019-20シーズンには7試合連続30得点以上を記録し、チームの記録を塗り替えました。2020年のNBAバブルでは、チームを8連勝に導き、シーディングゲームMVPの候補にも挙がりました。2020-21シーズンには通算8000得点を達成し、チームの得点ランキングでも上位に食い込む活躍を見せました。2021年、2年連続でオールスターゲームに選出されるなど、リーグを代表する選手としてその存在感を増しています。

国際舞台での活躍

ブッカーは、メキシコ代表とアメリカ合衆国代表の両方から興味を持たれていましたが、最終的にアメリカ代表を選択しました。2016年のオリンピック選抜チームでプレーし、2020年の東京オリンピックでは金メダルを獲得。2024年のパリオリンピックでも代表に選出され、チームを勝利に導く重要な役割を果たしました。スティーブ・カーヘッドコーチは、ブッカーの貢献を「非公式のMVP」と称賛しました。

プレイスタイル

ブッカーは、高いシュート力を武器とするスコアラーです。ミドルレンジ、スリーポイントともに優れたシュートタッチに加え、ハンドリングやフットワークも優れています。状況に応じてインサイドへ切り込んで得点することも可能で、オフェンスにおいてはコービー・ブライアントに近いプレイスタイルです。クリス・ポール加入後はチームも常勝チームとなり、クラッチタイムでのパフォーマンスも高く評価されています。また、ディフェンス面でも改善が見られ、スティール数も向上しています。

その他の情報

ブッカーの父メルヴィンも元NBA選手であり、ヒューストン・ロケッツやゴールデンステート・ウォリアーズに所属していました。ブッカーは憧れの選手であるコービー・ブライアントから、現役最終年に「Be Legendary（伝説になれ）」というメッセージが書かれたバッシュを贈られ、その言葉を右腕にタトゥーとして刻んでいます。

私生活ではeスポーツチームに所属し、コール オブ デューティの大会に参加するほどのゲーマーでもあります。NBA中断期間中に開催されたNBA 2K20の大会では、圧倒的な強さで優勝を果たしました。

まとめ

デビン・ブッカーは、その才能と努力でNBAを代表する選手へと成長しました。今後もその活躍から目が離せません。

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