デマール・キャロル

デマール・ラエドリック・キャロル

デマール・ラエドリック・キャロルは、1986年7月27日にアメリカのアラバマ州バーミングハムで生まれた元プロバスケットボール選手であり、現在はコーチとして活躍しています。キャロルは現役時代、主にスモールフォワードとしてプレーしました。

経歴

高校時代、キャロルはRivals.comにおいて全米40位のスモールフォワードとして評価され、全ポジションで140位とされるなど、その才能が認められていました。彼はヴァンダービルト大学で2シーズンを過ごすも、肝臓の疾患に苦しみ中退。叔父であるマイク・アンダーソンがヘッドコーチを務めるミズーリ大学に転校します。そこでのキャロルは、2007年にナイトクラブでの乱闘に巻き込まれて負傷するという波乱の出来事を経験し、一時は瀕死の重傷を負います。しかし、彼は驚異的な回復を見せ、2009年のNCAAトーナメントではチームをベスト8へと導きます。この活躍により、キャロルはNBAスカウトの注目を集め、同年のNBAドラフトではメンフィス・グリズリーズにて全体27位で指名されました。

NBAキャリアの初期

キャロルのNBA入りは華々しいものでしたが、持病が影響し、なかなか安定した活躍ができずに苦労しました。このことから彼は「ジャーニーマン」となるまでの道を辿ることとなります。

アトランタ・ホークスでの転機

キャロルのキャリアにおける重要なターニングポイントは、2013年にアトランタ・ホークスに加入した際に訪れました。ヘッドコーチのマイク・ビューデンホルツァーは、彼の献身的なディフェンスの姿勢に目をかけ、スタートプレイヤーとして起用します。2013-14シーズンには初めて平均得点が10点を超え、2014-15シーズンにはチームが設定した17連勝や初の60勝を達成するための重要な役割を果たしました。

トロント・ラプターズとその後

2015年にはトロント・ラプターズと4年6000万ドルで契約を結び、攻守両面で重要な選手としての地位を確立しました。しかし、膝の故障に苦しむ中でチームはプレーオフに進出し、リーグの強豪であるクリーブランド・キャバリアーズとの戦いに臨むも、苦杯を味わいました。

ブルックリン・ネッツとその後の挑戦

2017年にはブルックリン・ネッツにトレードされ、初戦での得点を含めた活躍が期待されましたが、2019年には3チーム間トレードを経てサンアントニオ・スパーズに移籍。しかし、そのプレースタイルとの相性が合わず契約を解除されます。そして2020年にはヒューストン・ロケッツと契約し、チームでの新たな挑戦が始まりました。

コーチとしての活動

キャロルは2022年にミルウォーキー・バックスのアシスタントコーチに就任しました。以前のヘッドコーチであるビューデンホルツァー氏の指導のもと、新しい世代の選手たちを育てる役割を担っています。

プレースタイルと評価

彼はその激しいディフェンススタイルから「ジャンクヤード・ドック」と呼ばれ、攻撃面でもアトランタ・ホークス加入以降に大きな成長を遂げました。このニックネームは、大学時代のペットコーチであるマイク・アンダーソンが名付けたもので、今も多くのファンに親しまれています。彼の選手としての経験と今後の指導者としてのキャリアに期待が寄せられています。

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