デリック・ホワイト

デリック・ラモン・ホワイト：異色の経歴を持つ元プロ野球選手

デリック・ラモン・ホワイト（Derrick Ramon White、1969年10月12日 - ）は、アメリカ合衆国カリフォルニア州マリン郡サンラフェル出身の元プロ野球選手（外野手）です。

プロ入りとMLBでの活躍

1991年のMLBドラフト6巡目でモントリオール・エクスポズに指名されプロ入り。1993年にメジャーデビューを果たし、その後、複数の球団を渡り歩きました。タイガースやシカゴ・カブス、コロラド・ロッキーズなどでプレーし、メジャー通算184試合に出場、打率.234、5本塁打、34打点を記録しました。

韓国、メキシコでのプレー

2000年には、韓国野球委員会（KBO）のロッテ・ジャイアンツでプレー。2001年にはメキシカンリーグと独立リーグでプレーするなど、国際的な舞台でも活躍しました。

阪神タイガースでの挑戦

2002年、デリック・ホワイトは阪神タイガースに入団。春季キャンプでの入団テストに合格し、背番号6を背負ってプレーしました。その風貌から「トラのタイソン」というニックネームが付けられ、ファンに親しまれました。ダウンスイングから放たれる低い弾道のライナー性の打球が特徴で、入団当初は4番打者としても起用されました。ハッスルプレーを身上とし、果敢なダイビングキャッチでチームを盛り上げました。

しかし、手首痛に悩まされ、期待されたほどの成績を残すことができず、同年10月に退団。在籍期間は短かったものの、そのキャラクターとプレーでファンの記憶に残る選手となりました。

メキシカンリーグでの首位打者獲得

阪神退団後も、メキシカンリーグやアメリカ独立リーグなどでプレーを続け、2006年にはメキシカンリーグのティフアナ・ブルズで打率.407、19本塁打、73打点の成績で首位打者を獲得しました。

引退後、楽天スカウトとして活躍

2009年限りで現役を引退。2010年からは、東北楽天ゴールデンイーグルスの駐米スカウトに就任しました。阪神時代の一軍監督であった星野仙一が楽天の一軍監督に就任した2011年以降は、アンドリュー・ジョーンズ、ケーシー・マギー、ケビン・ユーキリスといった大物メジャーリーガーの獲得を次々と実現させました。2014年1月1日付で、楽天のチーム統括本部スカウト&ディベロップメント部副部長に就任し、現在も楽天の戦力強化に貢献しています。

プレースタイル

デリック・ホワイトは、積極的なプレースタイルが持ち味の外野手でした。打撃では、低い弾道のライナー性の打球を放ち、塁に出塁すると積極的に次の塁を狙いました。守備では、広い守備範囲と強肩を生かし、ダイビングキャッチなど体を張ったプレーでチームを盛り上げました。

人柄

「チームのためならバケツ運びでもする」と語るなど、チームへの献身的な姿勢を持っていました。阪神タイガース在籍時も、常にチームのために全力を尽くし、その姿勢は多くのファンに感動を与えました。

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