デルタアマクロ州

デルタ・アマクーロ州（ベネズエラ）

デルタ・アマクーロ州は、ベネズエラを構成する23州の一つで、北東部に位置しています。州都はトゥクピータです。2019年の推定人口は約20万6000人、面積は約40,200平方キロメートルです。

地理

州の大部分はオリノコ川のデルタ地帯に位置し、多数の支流が網の目のように流れています。この独特な地形が、州の交通や産業に大きな影響を与えています。コロンバス海峡を挟んで、トリニダード・トバゴのトリニダード島が北に位置しています。

歴史

1884年：グアヤナ州から分離し、ペデルナーレスを州都とするデルタアマクロ準州として創設。
1887年：デルタ準州に改称、州都をトゥクピータへ遷都。
1893年：ボリバル州に編入され消滅。
1899年：パリ仲裁裁定により、州東部の一部をイギリス領ガイアナへ割譲（ベネズエラは裁定を認めていません）。
1901年：デルタアマクロ準州が再度設置。州都はサン・ホセ・デ・アマクロ、後にトゥクピータへ再遷都。
1991年：自治権を獲得し、デルタアマクロ州となる。

住民

オリノコ川流域は、先住民のワラオ族の土地として知られています。アントーニオ・ディアスなど、住民のほとんどがワラオ族である地域も存在します。

交通

州内はオリノコ川の支流が縦横に流れており、水上交通が重要な役割を果たしています。幹線道路は、州都トゥクピータと隣接するMaturínやCiudad Guayanaを結ぶものが中心で、州内の他の地域へのアクセスは、主に「ランチャ」と呼ばれるボートに頼っています。

州都にはトゥクピタ・サンラファエル空港がありますが、整備不良のため小型機の発着に限られ、定期便は運航していません。

産業

主な産業は以下の通りです。

農業：米、トウモロコシ、プラタノ、キャッサバなどの耕作
漁業：オリノコ川支流や河口付近での漁獲
畜産：牛や鳥などの飼育
工芸品：ワラオ族による伝統工芸品
観光
石油：小規模な発掘・精製

これらの産業は比較的小規模なものが多いです。

隣接州

バリマ＝ワイニ州（ベネズエラはグアヤナ・エセキバ州として領有権を主張）
ボリバル州
モナガス州

下位行政区画

州は以下の4つのムニシピオ（自治体）から構成されています。

トゥクピータ(Tucupita)
ペデルナーレス(Pedernales)
アントーニオ・ディアス(Antonio Díaz)
カサコイマ(Casacoima)

関連項目

ベネズエラの行政区画

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