トゥジ

トゥジ（Tuzi）

トゥジは、モンテネグロ東部、マレスィア・エ・マヅェ地方に位置する町です。アルバニア語では「トゥズ」と呼ばれ、アルバニア人が多く居住していることが特徴です。かつてはポドゴリツァ自治体の下位に属していましたが、2018年9月1日に単独の基礎自治体へと昇格しました。自治体としての正式名称は、モンテネグロ語でOpština Tuzi、アルバニア語でKomuna e Tuzitとなります。

地勢

トゥジは、首都ポドゴリツァから南東へ約10kmの場所に位置し、アルバニアのシュコドラへ向かう鉄道と道路が通っています。町の数km南には、バルカン半島最大の湖であるシュコダル湖が広がっています。

人口と宗教

2011年の調査によると、トゥジ都市自治体全体の人口は12,096人、トゥジ自体には4,857人が居住しています。人口構成は、アルバニア人が約60%を占め、次いでムスリム系のスラヴ人、モンテネグロ人などが約37%を占めています。宗教はカトリック教会が多数派で、イスラム教がそれに続き、正教会の信者は少数です。近年、トゥジへの移住者が増加しており、住宅地は山間の村落や北側へと拡大しています。

行政

トゥジ自治体には、Dinoshë、Milesh、Vuksanlekaj、Sukruq、Dreshaj、Narhelm、Vrane、Lekaj、Rrogâthなどの村落が含まれています。1957年までは単独の自治体でしたが、ポドゴリツァ自治体への編入以降、議会や首長などの自治権は制限されていました。しかし、アルバニア人は長年にわたり、マレスィア地方のうちモンテネグロ領内の地域における自治権獲得を求め続けました。その結果、2006年にポドゴリツァを構成する下部自治体（準自治体）となり、2018年には単独の自治体として復活を果たしました。モンテネグロ国内では、ウルツィニに次いで2番目にアルバニア自治体連合へ加盟しています。

歴史

15世紀以来、トゥジは3世紀にわたりオスマン帝国の支配下にありました。住民の大部分はアルバニア人であり、イスラム教への改宗が進む一方で、多くの氏族が独自の生活様式を維持していました。これらの氏族は古い慣習に従い、20世紀初頭まで伝統的な生活を送っていました。1865年、オスマン帝国は行政機構の改革を行い、シュコドラ州を新設しました。1878年のベルリン会議でモンテネグロの独立が承認された後も、トゥジはオスマン帝国の領土として残されました。当時、トゥジはポドゴリツァからシュコドラへ至る幹線道上の国境地点でした。1911年には、アルバニア人によるオスマン帝国に対する反乱がトゥジで発生しました。この反乱はDedë Gjo Luli Dedvukajによって率いられ、アルバニアの象徴であるスカンデルベグの旗が使用されました。地元住民がアルバニア独立のために戦う中、第一次バルカン戦争が勃発。モンテネグロ軍はシュコダル湖地域全体の占領を試み、トゥジはその後モンテネグロの一部となりました。

外部リンク

Kurze Information über Tuzi (engl.)
Bildergalerie auf www.malesia.org
* Seite slawisch-muslimischer Einwohner von Tuzi

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