トゥモローランド (企業)

株式会社トゥモローランド

株式会社トゥモローランドは、東京都渋谷区恵比寿西に本社を構える企業です。婦人・紳士向け衣料品や服飾雑貨、アクセサリーの企画、製造、販売、卸売、輸入といったアパレル事業を中心に展開しています。また、飲食店経営なども手掛け、事業の多角化を進めています。社名であると同時に、同社が展開する人気のセレクトショップやブランドの名称としても広く知られています。

事業概要と特徴

トゥモローランドは、アパレル事業を核とする企業として、セレクトショップとオリジナルブランドの両面で高い評価を得ています。展開するブランドの多くは、シンプルかつ洗練されたデザインを基調としており、その品質とスタイルが高く評価されています。セレクトショップとしては、世界中から厳選した高品質なファッションアイテムを幅広く取り揃えています。トゥモローランドならではの感性で選び抜かれた国内外のアイテムと、自社開発によるオリジナルブランドの双方が、質の高い洗練されたスタイルを提案しているのが特徴です。

顧客層は主に30代から40代を想定しており、他のセレクトショップに比べるとやや高めの年齢層、および価格帯設定となっています。東京・丸の内の再開発時には、三菱地所が注力するプロジェクトの一つとして誘致されるなど、高いブランド力と集客力が評価されています。

アパレル事業以外にも、飲食店の経営を行うなど、多角的な事業展開を進めており、アパレルと飲食を合わせて12の形態で店舗運営を行っています。

沿革

トゥモローランドは1978年にアパレルメーカーとして設立されました。1982年には女性向けブランドである「Ballsey（ボールジィ）」や「MACPHEE（マカフィー）」を発売開始し、ブランド展開の基礎を築きます。1987年には、現在に至るまで基幹ブランドとなっている「TOMORROWLAND」の展開を開始しました。

1990年には、初の女性向けセレクトショップとして「DES PRÉS（デ・プレ）」をオープン。フレンチシックをベースにモード感を加えた、クリーンで洗練されたスタイルを提案しました。2002年には、セレクトショップとオリジナルブランドを融合させた「Edition（エディション）」を大阪に開店。メンズカジュアルウェアを主題とし、定番ながらも現代的なアイテムを揃えることを目指しました。以降、「BACCA（バッカ）」など様々なブランドを発表しています。

海外ブランドとの提携も積極的に行っています。2009年にはドリス・ヴァン・ノッテン（DRIES VAN NOTEN）の国内旗艦店運営を担い、同年には国内外のブランドや雑貨を扱う「LAND OF TOMORROW」を青山と丸の内にオープンしました。2010年にはソレイアードと、2012年にはイザベル・マランとの協業による店舗をオープンしています。

ファッション事業に加え、2015年にはグルメバーガー店「BAREBURGER（ベアバーガー）」を開業し、飲食事業への参入を果たしました。近年では、2018年にブランドショップ「CABaN（キャバン）」の1号店をオープン（その後移転）、2022年にはコンセプトストア「THE STORE TOMORROWLAND」を大阪に開店しています。一方で、提携店舗や一部飲食店の営業終了も行われています。

2023年には新ブランド＜MAISON et VOYAGE＞を発表し、麻布台ヒルズに1号店を開店。高品質なオリジナルウェアや世界中からセレクトしたヴィンテージ製品などを取り扱い、成熟した男性の嗜好に応える店舗として展開しています。

将来展望と海外展開

トゥモローランドは、日本の人口減少という課題に対し、グローバルな展開の必要性を感じています。現社長の佐々木裕平氏は、これまでの中国やヨーロッパ、タイの工場との関係を重視しつつ、一層の協業を前向きに検討しています。前社長である父・佐々木啓之氏が横浜出身で国際交流があったことが、海外取引への積極的な姿勢に繋がっていると語っています。

競合との差別化については、佐々木社長は「良い商品を丁寧に作り、質の高い店舗で販売し、お客様が良いものを見つけて気分が高揚する体験を積み重ねていただく」という基本的な姿勢を徹底することが重要だと語っています。

店舗ネットワーク

国内では、北は旭川から南は鹿児島まで、日本各地の百貨店やファッションビルを中心に店舗を展開しています。特に、店舗総数の約半数は関東地方（東京都を含む）に集中しています。

関連企業

株式会社ティ・エム・エル、株式会社リステアなどが関連企業として挙げられます。

トゥモローランドは、変化する時代の中で、品質とスタイルを追求し、国内外に高品質なファッションとライフスタイルを提案し続けています。

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