トゥラジャージー2世

トゥラジャージー2世について

トゥラジャージー2世（1738年 - 1787年）は、南インドのタミル地方に位置するタンジャーヴール・マラーター王国の君主であり、彼の在位は1763年から1787年まで続きました。彼は父プラタープ・シングの死去を受けて王位を継承し、王国の繁栄に努めていましたが、その間には数々の困難な状況に直面しました。

生涯の始まりと政治的な挑戦

1763年12月16日に父王が逝去した後、トゥラジャージー2世は王位を引き継ぎました。しかし、彼の治世初期には、周辺の力強い敵との関係悪化が待っていました。1771年、彼はラームナードゥ領に侵攻し、激しい戦闘の果てに父が築いた関係が致命的な事態に陥りました。この戦争では、トゥラジャージー2世は多大な代償を払うことになり、結果として王国から2つの州を割譲しなければならなくなりました。

その後、1773年には、マドラスのイギリス東インド会社による侵略が発生し、再び王国は脅かされました。トゥラジャージー2世は何とかデカンのマラーター王国に救援を求めて援軍を派遣させましたが、王国の内部分裂により、援軍は帰還せざるを得ない状況に追い込まれます。718年9月17日、最終的にタンジャーヴール・マラーター王国は併合され、彼とその家族は投獄される事態となりました。

復位とその影響

しかし、併合に対する批判が高まり、1776年4月11日、イギリスはタンジャーヴール・マラーター王国を復活させ、トゥラジャージー2世も復位することになります。しかし、彼は新たに軍を解散し、イギリス軍が王国の領土に駐留するという条件を承認させられました。

1年後、1780年には第二次マイソール戦争が発生し、マイソール王国のハイダル・アリーがタンジャーヴールの領土に侵攻します。王国の軍はイギリスによって編成されていましたが、その能力は十分に発揮されず、1782年2月8日のアンナグディの戦いで敗北を喫しました。この結果、ハイダル・アリーはトゥラジャージー2世に忠誠を誓わせ、彼の王国は被害を受け続けました。記録によれば1784年には、ティプー・スルターンによって2万人の子供がタンジャーヴールから連れ去られる事態にまで発展しました。

経済的にも大きな打撃を受け、1782年までに王国の生産高は短期間で9割も減少しました。これらの出来事は「ハイダラカラム」と呼ばれ、タンジャーヴールの人々にとって記憶に残る出来事として語り継がれました。

文化面での影響

トゥラジャージー2世は文学にも造詣が深く、タミル語、テルグ語、さらにはサンスクリット語での著作がありました。彼は優れた書家としても知られており、その業績は高く評価されています。また、異文化への興味も深く、ドイツの宣教師クリスチャン・フリードリヒ・シュバルツとの友好関係が有名です。彼の支配期間には、異なる宗教や文化に対する理解を深めようとする姿勢が見受けられました。

結末と後継者

トゥラジャージー2世は1787年に死去し、その後は養子のサラボージーがサラボージー2世として王位を継承しました。彼の治世は、戦時下での復活と恐怖、文化的発展を経て、南インド史に大きな足跡を残しました。

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