トゥルク大学

トゥルク大学（University of Turku）

フィンランド南西部の都市トゥルクに位置するトゥルク大学は、1920年に設立された国立の教育機関であり、フィンランド国内で2番目に大規模な大学です。現在、約18,000人の学生が在学しており、その内約5,000人が博士課程の学生となっています。また、トゥルク大学は「コインブラ・グループ」という欧州大学連盟に加盟しています。

歴史

トゥルク大学の歴史は、1640年に設立されたトゥルク王立アカデミーにまで遡ります。このアカデミーは、1827年に発生した大火のために首都ヘルシンキに移転し、その後ヘルシンキ大学となりました。トゥルク大学の設立に関与した著名な人物として、ユーハン・ヴィルヘルム・スネルマン、エリアス・リョンロート、ユーハン・ルードヴィーグ・ルーネベリがいます。彼らの銅像は大学の丘に設置されています。

1920年に設立されたトゥルク大学は、フィンランドの教育界で「純粋なフィンランドの大学」という要望に応える形で誕生しました。設立時には、22,040人の寄付者によって資金が調達され、その活動は「自由な民衆から自由な科学への贈り物」という標語に象徴されます。また、資金提供者を称えるために、「22040」というリキュールが大学の食品化学者によって特別に製造されました。

キャンパスと組織

トゥルク大学は1950年代に新しいキャンパスをロシア丘に建設し、現在は大学丘として知られています。ここでは、多様な学部が配置されており、人文学部、数学・科学部、医学部、法律部、社会科学部、教育部、トゥルク経済学校の7つの学部が存在します。また、言語センターや教育社会学研究センターなど、多くの研究施設も併設されています。

キャンパス区域はTurku Science Parkの一部を成しており、19世紀に建設された軍隊の兵舎も取得して広がりを見せています。最近では、教育学部の「エドゥカリウム」や社会科学部の「プブリクム」など、現代的な学びの空間も整備されました。

研究と卒業生

トゥルク大学では多様な研究が行われており、特にキシリトールに関する研究が知られています。この大学からは、フィンランドの著名な政治家や音楽家が数多く輩出されています。たとえば、第9代フィンランド共和国大統領や首相を務めたマウノ・コイヴィストやサウリ・ニーニスト、音楽家のニーロ・セヴァネンなどがその例です。

トゥルク大学は、教育と研究において数多くの成果を上げ、国際的にもその評価が高い大学として知られています。

もう一度検索