トキノキロク

トキノキロクについて

トキノキロクは、日本競馬界で名を馳せた優れた競走馬です。1960年に開催された第20回桜花賞において見事に優勝し、その名声をますます高めました。翌1961年には啓衆社賞の最優秀5歳以上牝馬にも選ばれ、その優れた競走成績が評価されました。主に大根田裕也や武田作十郎などが彼女の騎手として活躍しました。

経歴

トキノキロクの母親は、桜花賞を勝ち取った名牝ブランドソールの娘であり、また三冠馬のセントライトの子でもあります。彼女自身も110戦で20勝を誇る頑健な競走馬でした。父親は3度リーディングサイアーに輝いたライジングフレームです。さらに、彼女には障害競走で重賞を2勝した半兄のユーシュンや、阪神牝馬特別の優勝馬シュンメという全姉が存在します。トキノキロクの牝系は、小岩井農場の名牝ヘレンサーフにまで遡ることができます。これらの背景から、彼女は高品質の血統を持つ競走馬として知られています。

トキノキロクは1959年11月8日にデビューを果たしました。初戦では2着となり、次のレースで初勝利をマークしました。その後、阪神3歳ステークスでは4着という結果でしたが、年末のオープン戦では優勝を果たしました。シーズンを通じて4戦で2勝を挙げ、徐々にその名声を高めていきました。

1960年には、オープンの2戦を連勝した後、桜花賞に出走することが決まりました。単勝2番人気で迎えたこのレースでは、杉村一馬を鞍上に迎えました。レース中、先頭を切ったキユーピツトを直線で交わし、他の馬を抑え込む形で優勝を飾りました。この勝利により、彼女は日本競走馬史に名を刻むことになります。

桜花賞の後は、優駿[[牝馬]]（オークス）の前哨戦であるNHK盃に出走しましたが、不運にも10着に終わってしまいました。その後、優駿[[牝馬]]でも1番人気に推されましたが、結果は9着と振るわず、以降のレースでは休むことなく6戦を消化し、オープン競走を1勝収めました。1961年には16戦に出走し、オープン特別のCBC賞を含む6勝を挙げ、最優秀5歳以上牝馬に選出される栄誉を得ました。

その後、彼女は八大競走を含むタイトルは獲得できなかったものの、競走生活を終えるまでに通算49戦で19勝を挙げるという非常に優れた成績を残しました。引退後は故郷の村下牧場で繁殖牝馬として新しい役割を担いました。残念ながら、目立つ競走成績を持つ産駒は生まれなかったものの、ひときわ注目を集めたのは、彼女の産駒であるエンタープライズです。この馬は、1977年の優駿[[牝馬]]で優勝したリニアクインを母に持ち、その血統を受け継いでいます。

トキノキロクの競走成績や血統は、多くの競馬ファンの心に残り続けています。彼女の足跡は、未来の競走馬たちに大きな影響を与え、おそらくこれからも語り継がれていくことでしょう。

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