トタルエナジーズ

トタルエナジーズについて

トタルエナジーズ（TotalEnergies SE）は、フランスのパリ近郊に本社を営む大手多国籍企業で、国際的な石油資本の一翼を担っています。この企業は、特に石油化学の研究と開発において世界的なリーダーとして知られています。トタルエナジーズは、世界42カ国以上で原油や天然ガスの採掘を行い、製油プラントを30カ所、150カ国以上に販売拠点を有し、17,000以上のガソリンスタンドを展開しています。

トタルエナジーズの商標には、TOTAL（トタル）とELF（エルフ）があり、ユーロネクスト・パリやニューヨーク証券取引所にも上場しています。特に潤滑油分野では、モータースポーツにおいて自動車メーカーへのサポートが行われており、エルフとトタルのブランドは多くの自動車メーカーから推奨されています。

沿革

トタルエナジーズの歴史は1924年に遡ります。設立当初はフランス石油会社（Compagnie Française des Pétroles、CFP）としてスタートしました。第二次世界大戦後、CFPはフランス語圏で下記のセブン・シスターズに次ぐ影響力を持ち、特に1970年代までは石油生産をほぼ独占していました。1970年代からはシトロエンのラリーカーを支援し、1985年にはトタルフランス石油に改名しました。この時期から全日本ツーリングカー選手権（JTC）への参戦やF1のスポンサー活動を開始し、1991年に社名をトタルへと変更しました。

1999年にはベルギーのペトロフィナを統合し、2000年にはフランスのエルフ・アキテーヌを吸収し、2003年に再度「トタル」という社名に戻しました。それ以降、スマートグリッドへの投資を積極的に行っています。また、1995年からはジョーダン・グランプリのスポンサーとしても活動しており、その後エルフはF1で燃料供給を行うことになりました。

トタルは2009年からレッドブル・レーシングのスポンサーとなり、2010年から2013年には4年連続でチャンピオンを獲得しました。世界ラリー選手権ではシトロエンと共に8年連続世界タイトルを獲得するなど、モータースポーツの分野でも大きな業績を残しています。

再生可能エネルギー事業にも力を入れており、2011年にはアメリカの太陽光発電パネル企業サンパワーを買収し、さらにはフランスの電池メーカーサフト、ベルギーの電力事業者ランピリスを買収しました。2021年には企業名をトタルエナジーズに変更し、総合エネルギー企業として石油依存の脱却を示す姿勢を明確にしました。

日本での展開

日本では、トタルエナジーズはエンジンオイルのメーカーとして広く知られています。オイル製品は主に海外の本社工場から輸入されていますが、需要に応じて一部は日本国内でライセンス生産されているものもあります。エルフブランドのエンジンオイルは、現在トタルルブリカンツジャパンが輸入・販売を担当しており、トタルブランドも同じく取り扱われています。

加えて、トタルグループの化学部門はアトフィナグループを持ち、各種化学製品の開発に注力しています。エルフブランドの製品は一部専門的なライセンス生産を行っており、そのシューズやジャケットについても特定の企業によって生産されています。

このように、トタルエナジーズはその広範な事業展開と歴史ある企業として、国内外での存在感を大いに発揮しています。

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