トミー・スミス (1945年生のサッカー選手)

トミー・スミス：リヴァプールFCの鉄人DF、その輝かしい軌跡

トミー・スミス（Tommy Smith, 1945年5月5日 - 2019年4月12日）は、イングランド、リヴァプール出身の元サッカー選手。ディフェンダーとして、リヴァプールFCの黄金時代を築き上げました。特に、その強靭なフィジカルと激しいプレースタイルは、多くのファンを魅了し、「アンフィールドの鉄人」として恐れられました。

リヴァプールFCでのデビューと黄金時代

リヴァプールFCのユースチームで育ったスミスは、1962-63シーズンにトップチームデビュー。当初はフォワードとして起用されましたが、後にディフェンダーに転向。1964-65シーズンからはレギュラーポジションを獲得し、ビル・シャンクリー、ボブ・ペイズリーという名将の下、チームの躍進に大きく貢献しました。

スミスのプレースタイルは、文字通り体を張ったものでした。相手フォワードとの激しい競り合いは、観る者を熱狂させましたが、フェアプレー精神も持ち合わせており、激しいプレーとは裏腹に、退場処分は審判との衝突による一度のみでした。1972-73シーズンにはキャプテンに就任し、チームを初のUEFAカップ優勝に導きました。

チャンピオンズカップでの栄光と不運

1976-77シーズン、チャンピオンズカップ決勝のボルシアMG戦。スミスは決勝ゴールを決め、リヴァプールFCを優勝に導きました。この勝利は、クラブの歴史における重要なマイルストーンとなり、スミスの名前は永遠に刻まれることとなりました。しかし、翌1977-78シーズン、チャンピオンズカップ決勝直前にDIY中にハンマーを落として怪我をしてしまい、決勝への出場を逃すという不運に見舞われました。それでも、リヴァプールFCでは約18シーズンに渡ってプレーし、通算638試合48ゴールの記録を残しました。

イングランド代表としてのキャリアと引退後

イングランド代表としては、U-23代表を経て、1971年のブリティッシュ・ホーム・チャンピオンシップのウェールズ戦でフル代表デビューを果たしましたが、出場機会はこの1試合のみでした。1978年には、サッカーへの貢献が認められ、MBE（大英帝国勲章）を授与されました。そして1979年、長年のキャリアに終止符を打ち、引退しました。

タイトル

リヴァプールFC
ファーストディヴィジョン : 1965-66, 1972-73，1975-76，1976-77
FAカップ : 1964-65, 1973-74
FAチャリティ・シールド : 1964, 1965, 1974, 1977
UEFAチャンピオンズカップ : 1976-77
UEFAカップ 1972-73, 1975-76
UEFAスーパーカップ 1977

トミースミスの引退後も、その功績は語り継がれ、リヴァプールFCのレジェンドとして、今もなお多くのファンに愛されています。彼の闘志溢れるプレーとリーダーシップは、クラブのDNAとして受け継がれ、次世代の選手たちに影響を与え続けています。

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