トムラウシ温泉

トムラウシ温泉

トムラウシ温泉は、北海道上川郡新得町屈足に位置する自然豊かな温泉地です。この温泉は、源泉温度91.2度のナトリウム・塩化物・炭酸水素塩泉で、弱アルカリ性の特徴を持っています。湧出量は毎分140リットルという豊富さで、訪れる人々に潤いを提供していますが、入浴施設では循環方式で湯を利用しています。

地名の由来

「トムラウシ」という名称は、アイヌ語に由来しており、「緑色の藻の一種が群生するところ」という意味を持つ「トㇺラ・ウㇱ・イ」に由来しています。また、近くを流れるユウトムラウシ川は、「温泉のあるトムラウシ川」と名付けられています。この地には、一軒宿の「国民宿舎東大雪荘」があり、日帰り入浴も楽しめるスポットとして多くの温泉ファンに親しまれています。東大雪荘周辺には、温泉の成分が固まった噴泉塔が存在し、これは天然記念物に指定されています。

登山と温泉

トムラウシ温泉は、トムラウシ山（標高2,141m）への登山基地としても利用されています。周辺には野営場も整備されており、登山者にとって快適な環境が整っています。温泉から山頂に到達するには、夏の時期であれば登山熟練者でも7〜8時間を要します。周囲の山には林道が走っており、かつて林業が盛んだった頃の名残が見受けられます。登山道との交差部分もあり、自然の中でのトレッキングの楽しみが広がります。

アクセス

この温泉地は、新得町の最北部に位置し、アクセスはやや不便です。北海道道718号忠別清水線の未成区間の南端が最寄りの地点となるため、新得本町から車で約1時間かかる秘境とも言われています。途中の道路は大部分が舗装されていますが、静かな自然の中に佇むこの温泉の魅力は何物にも代えがたいものです。

温泉の歴史

トムラウシ温泉の開発は、1965年から始まり、同年に町民の保養所となる「東大雪荘」が開業しました。その後、国民宿舎に変わりましたが、民営の旅館も一時期は存在していました。しかし、現在は東大雪荘がこの地域の主要な宿泊施設としての役割を果たしています。

最寄りのコンビニ

興味深い点として、トムラウシ温泉の従業員寮は、最寄りのコンビニセイコーマート屈足店から52キロ離れており、あるテレビ番組では日本一コンビニから遠い家として紹介されました。車で片道1時間30分、徒歩では片道12時間かかるという距離感は、自然豊かな秘境での生活を物語っています。

トムラウシ温泉でのひとときをぜひ体験してみてください。大自然の中で心身ともにリフレッシュできること請け合いです。

もう一度検索