トヨタ・アリオン

アリオン(ALLION)

アリオンは、トヨタ自動車がかつて製造・販売していた4ドアセダンです。2001年にカリーナの後継車として登場し、姉妹車であるプレミオと共に、長年にわたり日本のセダン市場を支えてきました。現在は、中国第一汽車集団とトヨタ自動車の合弁会社である一汽豊田で製造・販売されています。

概要

アリオンは、2700mmのロングホイールベースによる、クラストップレベルの広い室内空間を最大の魅力としていました。セダンでありながら、ダブルフォールディングやリクライニング機構を備えたリアシートも特徴で、居住性の高さが評価されていました。

初代モデルは、プレミオと基本部分を共有しながらも、スポーティーな外観やディーラーオプションのエアロパーツなどで差別化が図られていました。2代目モデルでは、プラットフォームを先代からキャリーオーバーしつつ、室内空間をさらに拡大。時代に合わせて、燃費性能の向上や安全装備の充実も図られました。

初代 T24#型 (2001年 - 2007年)

2001年12月、カリーナの後継車として市場に投入されました。プレミオとは姉妹車の関係にありましたが、アリオンはスポーティーなキャラクターが与えられ、エアロパーツなどのオプションも用意されていました。

2002年10月：「A15」と「A18」に、装備を厳選した「スタンダードパッケージ」を追加。
2002年12月：発売1周年記念として、「A15"Gパッケージ"」を追加。内装の質感などが向上されました。
2003年4月：特別仕様車「A15"Gパッケージ・リミテッド"」、「A18"Gパッケージ・リミテッド"」を発売。スエード調シートや本革巻きステアリングなどを装備。
2004年4月：特別仕様車「A15"Gパッケージ・リミテッド"」、「A18"Gパッケージ・リミテッド"」を再発売。機能装備を充実。
2004年12月：マイナーチェンジを実施。フロントマスクやリアコンビネーションランプのデザインを変更。安全装備も充実。
2005年10月：特別仕様車「A15"Gパッケージ・プレミアム"」、「A18"Gパッケージ・プレミアム"」を発売。ディスチャージヘッドランプなどを装備。
2006年8月：トヨタ店のチャネル創立60周年を記念した特別仕様車を発売。専用ボディカラーや内装などを採用。

2代目 T26#型 (2007年 - 2021年)

2007年6月、フルモデルチェンジを実施。プラットフォームは先代からキャリーオーバーされましたが、室内空間が拡大されました。2016年のマイナーチェンジでは、プレミオと共通のデザインとなり、よりラグジュアリーな路線へと変更されました。

2008年1月：2.0Lエンジン搭載車を追加。バルブマチックを搭載し、燃費性能を向上。
2008年9月：特別仕様車「A15"Gパッケージ スタイリッシュエディション"」、「A18"Gパッケージ スタイリッシュエディション"」を発売。専用グリルや本革巻きステアリングなどを装備。
2009年10月：一部改良を実施。1.5L車の燃費を向上。特別仕様車「A15"Gパッケージ スペシャルエディション"」を発売。
2010年4月：マイナーチェンジを実施。1.8L車にもバルブマチック付エンジンを搭載。フロントデザインを変更。
2010年5月：1.5L車の燃費を向上。
2010年12月：特別仕様車「A15"HID Edition"」、「A18"HID Edition"」、「A18"Gパッケージ・Luxury Edition"」を発売。HIDヘッドランプや本革内装などを装備。
2011年10月：特別仕様車「A15"Gパッケージ・Limited"」、「A18"Gパッケージ・Limited Power-Seat Edition"」を発売。メッキパーツやパワーシートなどを装備。
2012年12月：一部改良を実施。燃費を向上。グレード体系を見直し、新グレードを追加。
2014年9月：一部改良を実施。1.5L車にアイドリングストップ機構を搭載。
2016年6月：マイナーチェンジを実施。外観デザインを大幅に変更。安全装備を強化。
2019年12月：仕様変更。WLTCモードに対応。「Toyota Safety Sense」を全グレードに標準装備。
2020年9月：2.0L車を廃止。
2021年3月：生産終了。
* 2021年4月：販売終了。これにより、トヨタは日本市場から基幹クラスの5ナンバーセダンから撤退。

3代目 EA10型 (2021年 - )

3代目は、中国市場向けに投入されたモデルで、中国仕様のカローラをベースに開発されました。内外装のデザインが変更され、ホイールベースが延長されています。パワートレインは、新開発のTNGA 2.0Lエンジンを搭載し、高い燃費性能を実現しています。

車名の由来

車名の由来は、"All in One" （オール・イン・ワン）の略で、すべてのジャンルのクルマの良さをこのクルマ1台に集約する、という思いが込められています。

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