トヨタ・プレミオ

トヨタ プレミオ（PREMIO）

トヨタ自動車が2001年から2021年まで製造・販売していた4ドアセダン。長きにわたり日本のセダン市場を支えた一台です。

概要

プレミオは、トヨタの伝統的なセダンであるコロナの後継車として誕生しました。初代コロナから数えると、プレミオは通算12代目に当たります。先代モデルのT210型コロナには「コロナプレミオ」というサブネームが与えられており、プレミオの登場時にも「コロナの新しい成熟」というキャッチコピーが用いられるなど、コロナとの繋がりが強く意識されていました。

初代 T24#型（2001年 - 2007年）

2001年12月25日に販売が開始されました。プラットフォームには、V50型ビスタから採用されたトヨタ・MCプラットフォームの改良型が使用されています。カリーナの後継車であるアリオンとは姉妹車の関係にあり、基本的な設計や仕様を共有していました。アリオンと同様に、マニュアルトランスミッション（MT）車は設定されていません。

エクステリアは、アリオンとの差別化が図られ、より上質な印象を与えるデザインとなっていました。エアロパーツなどのドレスアップ用アイテムは用意されず、落ち着いた雰囲気が特徴です。クラス最長の2,700mmというホイールベースを活かした広い室内空間も魅力でした。リアシートはダブルフォールドで格納可能で、トランクルームと後席スペースを繋げてフラットな荷室として使用することもできました。また、リクライニング機構も備えており、快適性も考慮されていました。

価格帯はアリオンとほぼ共通でしたが、プレミオの方が若干高めに設定されていました。前期型は2002年度のグッドデザイン賞を受賞しています。

主な改良・特別仕様車

2002年10月：「1.5F/1.8X」に、一部装備を簡素化・省略した「スタンダードパッケージ」を追加発売
2003年4月：「1.5F/1.8X」をベースとした特別仕様車「Lパッケージ・リミテッド」を発売
2004年4月：「1.5F/1.8X」をベースとした特別仕様車「Lパッケージ・プレミアムエディション」を発売
2004年12月：マイナーチェンジを実施。フロントデザインの変更、新デザインのアルミホイール採用、ボディカラーの追加などが行われた。装備面も充実し、車速感応式ドアロックやガラスプリントアンテナなどが標準装備となった
2005年10月：特別仕様車「1.5F/1.8X Lパッケージ・リミテッド」を再発売
2006年8月：トヨペット店チャネル創立50周年を記念した特別仕様車「Lパッケージ・Prime Selection」を発売

型式

NZT240：1500cc/前輪駆動モデル
ZZT240：1800cc/前輪駆動モデル
ZZT245：1800cc/四輪駆動モデル
AZT240：2000cc/前輪駆動モデル

2代目 T26#型（2007年 - 2021年）

2007年6月4日にフルモデルチェンジ。コロナプレミオから数えて3代目（初代コロナからは13代目）となります。プラットフォームは先代からキャリーオーバーされました。スタイリングはキープコンセプトで、エアロパーツは用意されませんでしたが、ローダウンスプリングや17インチアルミホイールがディーラーオプションで用意されました（2016年6月の改良で廃止）。

全車にスマートエントリー＆スタートシステムが標準装備され、オプションで「G-BOOK mX」対応のHDDナビゲーションシステムが設定されました。環境性能も向上し、全車が「平成17年基準排出ガス75%低減レベル（☆☆☆☆）」認定を取得しています。

主な改良・特別仕様車

2008年1月：2.0Lエンジン「3ZR-FAE型」を搭載する新グレード「2.0G」を追加
2008年9月：特別仕様車「2.0G "SUPERIOR（スペリア）"」を発売
2009年6月：特別仕様車「1.8X "Lパッケージ・Prime Selection"」を発売
2009年10月：一部改良を実施。1.5L車のタイヤ・ホイールを15インチに変更。エンジン・トランスミッションの制御を改良し、燃費を向上。「1.5F"Lパッケージ・Prime Selection"」など3タイプの特別仕様車を発売
2010年4月：マイナーチェンジを実施。内外装の意匠変更、1.8Lエンジンの変更、グレード体系の見直しなどが行われた
2010年5月：1.5L車を一部改良。燃費を向上
2010年12月：特別仕様車「1.5F"Prime Selection"」、「1.8X"Prime Selection"」を発売
2011年10月：特別仕様車「1.5F"Lパッケージ・Prime Green Selection"」、「1.8X"Lパッケージ・Prime Green Selection"」を発売
2012年12月：一部改良を実施。燃費向上、装備の充実、内外装の変更などが行われた
2014年9月：一部改良を実施。1.5L車にアイドリングストップ機構を標準搭載し、燃費を向上。安全装備も強化
2016年6月：マイナーチェンジを実施。外観デザインの大幅な変更、内装の刷新、安全装備の強化などが行われた
2019年12月：仕様変更。WLTCモードに対応
* 2020年9月：2.0L車を廃止

生産終了・販売終了

2021年3月31日に生産を終了し、同年4月25日に販売を終了。これにより、トヨタは日本市場から5ナンバーセダン市場から撤退しました。

車名の由来

スペイン語で「（優れたものに贈られる）賞」という意味で、英語の「Premium」と同義です。

取扱ディーラー

トヨペット店で販売されていました。

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