トヨタ・ライズ

トヨタ・ライズ：アクティブな毎日を彩るコンパクトSUV

トヨタ・ライズは、トヨタ自動車とダイハツ工業が共同開発した、コンパクトで多用途なクロスオーバーSUVです。週末のレジャーから毎日の通勤まで、幅広いシーンで活躍する一台として設計されました。そのコンセプトは、「アクティブ・ユースフル・コンパクト」。使い勝手の良さとアクティブなライフスタイルを両立させた、魅力的な一台です。

開発とデザイン

ライズは、ダイハツ工業が進めるDNGA（ダイハツ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー）プラットフォームを採用した最初のトヨタ車です。ダイハツ工業では「ロッキー」として販売されており、トヨタとダイハツの販売網を通して展開されています。デザインは、トヨタのデザインアイデンティティである「キーンルック」を踏襲しつつ、SUVらしい力強いシルエットが特徴です。コンパクトなボディサイズは、日本の道路事情にも最適で、取り回しの良さが魅力です。全長と全幅は、トヨタの旧モデルであるラッシュと同等サイズに抑えられています。

フロントフェイスは、シャープなヘッドライトと大型のロアグリルが特徴的。RAV4を小型化したようなデザインと評されることもあります。力強い印象を与える、張り出したフェンダーと大径タイヤもSUVらしいデザインポイントです。インテリアは、シンプルながらも機能的なデザインで、使いやすさが考慮されています。荷室は、デッキボードの可動式によって、様々なサイズの荷物の積載に対応可能です。

機構とメカニズム

ライズには、ダイハツ製の1.0L直列3気筒ターボエンジンが搭載されています。トランスミッションは、トヨタ初となるD-CVT（スプリットギアを組み込んだベルト駆動式CVT）を採用し、燃費性能と加速性能を高めています。2021年の改良では、2WD車に排気量1.2Lのエンジンが搭載され、燃費性能が向上しました。また、同年にはハイブリッドモデルが追加され、ダイハツのe-SMARTハイブリッドシステムを搭載。シリーズハイブリッド方式により、優れた燃費効率を実現しています。ハイブリッドモデルは、アクセルペダルのみで車速をコントロールできるスマートペダル（S-PDL）も装備しています。

駆動方式はガソリン車に2WDと4WDが、ハイブリッド車は2WDのみが設定されています。4WDモデルには、路面状況に応じて後輪へのトルク配分を最適化するダイナミックトルクコントロール4WDが採用されています。環境性能にも配慮されており、2WD車はガソリン・ハイブリッドともに「平成30年排出ガス基準50％低減レベル（☆☆☆☆）」認定を取得しています。燃費性能も高く、2030年度燃費基準を達成しています。

安全装備

安全装備には、トヨタの予防安全パッケージ「Toyota Safety Sense」に相当する「スマートアシスト」が搭載されています。衝突被害軽減ブレーキ、誤発進抑制機能、全車速追従機能付ACC（アダプティブクルーズコントロール）、レーンキープコントロールなど、充実した安全機能が搭載されており、ドライバーの安全をサポートします。

グレードと発売

ライズは、「X」、「G」、「Z」の3つのグレードが用意されています。グレードによって、ホイール、メーター、シート、オーディオ、安全装備などが異なります。2019年11月の発売以来、高い人気を集め、発売から1ヶ月で月販目標の約8倍となる約32,000台の受注がありました。2021年11月には一部改良が行われ、ハイブリッドモデルの追加や安全機能の強化などが行われました。

まとめ

トヨタ・ライズは、コンパクトなボディに充実した機能と安全装備を備えた、魅力的なコンパクトSUVです。日常使いからレジャーまで幅広く対応できる一台として、多くのユーザーから支持されています。トヨタとダイハツの技術が融合したライズは、日本の道路事情に最適化された、優れた一台と言えるでしょう。2023年には、ハイブリッドモデルの安全性に関する不祥事が発生し、生産停止、受注キャンセルなどの影響を受けましたが、2024年に生産を再開しています。今後の展開にも注目です。

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