トヨタ・ヴァーソ

トヨタ・ヴァーソ：欧州市場を彩った多目的ミニバン

トヨタ・ヴァーソ（VERSO）は、トヨタ自動車がヨーロッパ、南アフリカ共和国、そして中国で販売していたミニバンタイプの乗用車です。欧州市場向けに開発されたこのモデルは、 предшественник であるカローラヴァーソとアベンシスヴァーソの系譜を受け継ぎ、2009年のジュネーブモーターショーで発表され、その直後に販売が開始されました。

歴史と概要

ヴァーソは、欧州専用モデルとして存在していたカローラヴァーソおよびアベンシスヴァーソ（日本名：イプサム）の後継車として、2009年のジュネーブモーターショーで発表されました。製造は、トルコのToyota Motor Manufacturing Turkey Inc.（TMMT）が担当しました。中国では、広州汽車との合弁会社である広州豊田汽車が「E'Z」（イージー、中国語表記は「逸致」）として販売していました。

エンジンとトランスミッション

ヴァーソには、様々なエンジンが搭載されていました。ガソリンエンジンは、1.6Lと1.8Lのバルブマチック仕様。ディーゼルエンジンは、2.0L（D-4D）と2.2L（D-CAT）の2種類が用意されました。中国市場向けには、1.6L、1.8Lに加え、2.0Lエンジンも設定されていました。

トランスミッションは、6速MTが標準装備。ガソリン1.8LエンジンにはCVT、ディーゼル2.2Lエンジンには6速ATが組み合わされました。多様な組み合わせが、様々なドライビングニーズに応えました。

デザインと改良

2013年にはマイナーチェンジが実施され、フロントデザインが大幅に変更されました。オーリスに似た、トヨタのデザインコンセプト「キーンルック」が採用され、より洗練された外観となりました。2014年からは、BMW製の1.6Lディーゼルエンジンがラインナップに加わり、環境性能と走行性能が向上しました。

生産終了とその後

2017年10月、ヴァーソは生産を終了しました。しかし、在庫販売は翌年まで続けられ、多くの人々に愛されました。

関連車種

ヴァーソは、トヨタの他の車種とも関連があります。

トヨタ・アベンシス
トヨタ・ウィッシュ
トヨタ・カローラヴァーソ（初代日本名：カローラスパシオ） - 先代車
トヨタ・アベンシスヴァーソ（日本名：イプサム） - 先代車
トヨタ・ヤリスヴァーソ/エコーヴァーソ（日本名：ファンカーゴ）
トヨタ・ヴァーソ-S（日本名：ラクティス）

これらの車種は、ヴァーソと同様に、多目的性と実用性を重視した設計が特徴です。

外部リンク

Toyota Verso official UK. site
E'Z逸致 - 広州豊田汽車

ヴァーソは、欧州市場におけるトヨタのミニバン戦略において重要な役割を果たしました。その実用性と多様性は、多くのユーザーに支持され、記憶に残る一台となりました。

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