トヨタ・ヴェロッサ

ヴェロッサ(Verossa)

トヨタ自動車がかつて生産・販売していたセダン型の乗用車、ヴェロッサ。

概要

2001年、チェイサーおよびクレスタの後継車種として登場した4ドアセダンです。9代目マークIIの姉妹車であり、車両型式もJZX110・GX110・GX115と共通でした。販売系列はビスタ店（沖縄県では沖縄トヨタ）でした。

コンセプトはクレスタの「高級パーソナルセダン」を継承しつつも、そのキャラクターは大きく異なります。チェイサー時代の保守的なデザインから一転、「感性駆動～emotional tune」をキャッチコピーに、華やかで情感豊かなイタリアンスタイルのデザインを採用しました。

エンジンはマークIIと同様のラインナップですが、排気系には専用のチューニングが施され、独特のエキゾーストノートを奏でます。限定仕様車「ヴェロッサ スペチアーレ」のVR25グレードには、ヤマハ発動機によるチューニングが施された1JZ-GTE型エンジンが搭載され、300馬力にパワーアップされていました。

2003年1月にはマイナーチェンジを実施し、フロントグリルの意匠が変更されました。また、明るめの内装色を持つ特別仕様車「エクシード」（クレスタのサブネームを復活）を発売するなど、販売のテコ入れが図られました。しかし、欧州風の個性が強い外観は顧客に受け入れられず、発売から2年8か月後の2004年4月、ビスタ店とネッツ店の統合に伴い販売終了となりました。総生産台数は約24,000台です。

110系マークIIと同じプラットフォームを持ちながら、中古車価格が安価であったことから、ドリフト走行を目的とした車両、通称「ドリ車」としても盛んに使用されています。

歴史：X110型（2001年 - 2004年）

2001年7月6日：チェイサーおよびクレスタの後継車として発売。
2002年1月：エアロパーツを装着し、エンジンやサスペンションをチューニングした「スペチアーレ」が設定。
2002年4月：特別仕様車「20"セレチオーネV"」、「20"Lエディション"」/「20Four"Lエディション"」を発売。前者には専用色としてスーパーレッドが設定（他、2色の設定あり）。
2003年1月：一部改良。同時に、特別仕様車「20"エクシード"」、「25"エクシード"」、「20Four"エクシード"」を発売。
* 2004年4月1日：ビスタ店のネッツ店への統合に伴い、販売を終了。直接的な後継車はトヨペット店扱いのマークXですが、ネッツ店のFRセダンとしてはアルテッツァが存在します。

車名の由来

イタリア語の「Vero（真実）」と「Rosso（赤）」からの造語です。

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