ネッツ店

ネッツ店：トヨタの若者・女性向け販売チャネル

ネッツ店は、トヨタ自動車の販売チャネルの一つです。かつてはトヨタオート店としてスタートし、後にネッツトヨタ店を経て、トヨタビスタ店と統合することで現在の形態となりました。国内のトヨタブランド販売チャネルの中では最も新しい歴史を持つチャンネルと言えるでしょう。キャッチコピーは「-Another story-」です。

概要

全国に約1600店舗を展開し、ミニバンやコンパクトカーを中心に、若者や女性を主なターゲットとしています。かつては大阪地区でハイラックスサーフも取り扱っていました。1968年4月、カローラスプリンターの発売を機にトヨタオート店として設立されました。当初は「トヨタオート〇〇」（〇〇は地名）という名称が原則でしたが、トヨタモビリティ東京（旧トヨタ東京オート）は例外でした。

1998年8月、ネッツトヨタ店に改称。その後、2004年5月にトヨタビスタ店と統合し、現在のネッツ店となりました。ロゴも変更され、「Netz」ロゴに角が強調され、「TOYOTA」表記がなくなりました。東京地区では2019年4月から、全国に先駆けて販売チャネル制度を廃止し、全車種を取り扱う体制に移行しました。2020年5月以降、トヨタ新車販売店の全車種取り扱い開始に伴い、販売チャネル制度廃止の方針により、一部地域では他チャネルとの合併・再編が進み、「ネッツ店」を名乗るディーラーが存在しない地域もあります。

ネッツ店の専売車種のCMや広告にはトヨタの「T」マークが掲載されていません。併売車種であっても、カタログ表紙のデザインが他の系列店と大きく異なっています。また、併売車種は他の系列店と比べて少ないのが特徴です。ネッツ店の色は水色です。

歴史

トヨタオート店時代 (1968年〜1998年)

1968年の設立から1998年までの間、トヨタオート店はカローラスプリンター、ライトエース、スプリンターセダン、スプリンタートレノ、パブリカスターレット、チェイサー、スターレット、MR2、アリスト、RAV4、グランビアなど、幅広い車種を販売しました。この期間には、全国統一のロゴが導入されたり、3ナンバー車を追加したりするなど、様々な変化がありました。

ネッツトヨタ店時代 (1998年〜2004年)

1998年8月の改称後、アルテッツァ、ヴィッツ、プラッツ、bB、MR-Sなど、若者層を意識した車種を積極的に販売しました。この期間はコンパクトカーブームを巻き起こすなど、大きな成功を収めました。

ネッツ店時代 (2004年〜)

2004年5月のトヨタビスタ店との統合後、新生ネッツ店としてスタート。ロゴデザインが変更され、「make the style」というスローガンが制定されました。その後、「the Creative」、「Another story」とスローガンが変更され、ロゴもそれに合わせてリニューアルされています。2020年5月の全車種併売化に伴い、専売車種は消滅し、各店舗は全トヨタ車種を取り扱うようになりました。しかし、整備体制の都合上、一部車種を取り扱わない店舗もあります。

販売体制

ディーラー名は多くの場合「ネッツトヨタ○○」です。旧トヨタオート店と旧トヨタビスタ店の経営会社が異なるため、同じ都道府県に複数のネッツ店が存在するケースもあります。地域ごとの合併や再編を経て、現在では「ネッツ店」を名乗るディーラーが存在しない地域も出てきています。各地域の状況は複雑で、合併や吸収合併、社名変更などが頻繁に行われています。例として、北海道、青森県、秋田県、岩手県、宮城県、山形県、福島県、群馬県、茨城県、千葉県、埼玉県、神奈川県、岐阜県、静岡県、島根県、香川県などの状況を説明します。(各地域の詳細は、本文を参照ください。)

エンブレム

2005年以降、ネッツ店専売車種には「N」をモチーフにした専用エンブレムが装着されていましたが、2020年4月をもって廃止されました。

過去の取扱車種

ネッツ店では、時代に合わせて様々な車種を取り扱ってきました。ヴィッツ、ist、アベンシス、ウィッシュ、RAV4、bB、オーリス、ラウム、ヴォクシー、ヴェルファイア、iQなどが代表的な車種です。これらの車種には、かつてネッツ専用のエンブレムが装着されていました。

現在の取扱車種

2020年5月の全車種併売化以降、ネッツ店ではトヨタの全車種を取り扱っています。ただし、整備体制などの都合により、一部車種を取り扱わない店舗もあります。

まとめ

ネッツ店は、トヨタ自動車の販売チャネルとして、独自のブランドイメージと歴史を築いてきました。若者や女性をターゲットとした戦略、独自のロゴやエンブレム、そして販売車種の変遷を通して、トヨタ自動車における重要な役割を担ってきました。2020年5月以降は全車種併売化により、販売体制は大きく変化していますが、その歴史と伝統は今後も受け継がれていくでしょう。

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